1998 Fiscal Year Annual Research Report
産業分野における災害発生プロセスの解明と安全リスクマネジメントシステムの構築応用
Project/Area Number |
10470100
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | The Institute for Science of Labour |
Principal Investigator |
小木 和孝 労働科学研究所, 所長 (90124312)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 昭好 労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (30151492)
細田 聡 労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (60270542)
原 邦夫 労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (40250047)
飯田 裕康 労働科学研究所, 研究部, 主任研究員 (70072650)
酒井 一博 労働科学研究所, 副所長 (90072660)
|
Keywords | 労働災害 / 職務特性 / 勤務特性 / 安全リスクマネジメントシステム |
Research Abstract |
産業領域において発生する多くの災害情報は、安全リスク管理にとって重要な情報源であるが、その系統的な分析手法は必ずしも確立していない。本研究では、これまでに発生した労働災害事例を具体的にとりあげ、災害発生のプロセスと人ともの(設備・装置など)と情報との関連の中で解明を図るとともに、実作業・実勤務のもとで疲労・覚醒ならびに職務ストレスなどを連続モニターすることにより、職務・勤務状況の特性を明らかにすることを目的として、調査研究をすすめてきた。 本年度は、予備調査として、電力業界の原子力発電所中央制御室業務、ビルメンテナンス業務をとりあげ、災害事例の収集を進めており、特にビルメンテナンス業界を対象にして、現場の視察と担当者のヒアリングを実施した。具体的には、店舗ビルの早朝清掃作業の視察と現場担当者からのヒアリング、およびオフィスビルにおける清掃作業、保守作業の実態についての現場担当者からのヒアリングと現地視察を実施した。 さらに、関連分野の文献収集を実施して、研究者で分担して調査研究するとともに、現場調査に備えて機器整備を実施した。当初は、携帯型複合生理計測モニターを改良・試作する予定であったが、技術的な問題や経費の都合により、作業姿勢モニターと携帯型生体機能測定装置の二つに分けて、試作を依頼し購入した。現在、実験室で試用して、現場調査にむけて実証性を点検している。 現在は、得られた資料に基づいて災害発生の特性と職務・勤務特性を考慮した課題マップを作成し、そのマップをもとに、災害特性別の安全ガイドラインを作成するとともに、実社会に役立つ安全リスクマネジメントシステムの構築を図ることを念頭において現場調査を実施することを目標に、現場との調整を実施している段階である。
|