1998 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄・神経根の内視鏡的超選択インターベンション法に関する研究
Project/Area Number |
10470237
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鎭西 美栄子 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30165097)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤正 巌 政策研究大学院大学, 政策科学研究科, 教授 (30010028)
花岡 一雄 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80010403)
田上 恵 東京大学, 医学部附属病院(分), 助教授 (90107657)
阿部 裕輔 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90193010)
鎭西 恒雄 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20197643)
|
Keywords | 脊髄内視鏡 / 脊髄誘発電位 / 選択的後根ブロック |
Research Abstract |
難治性慢性疼痛に対する脊髄後根のクモ膜下ブロックを行う際に、内視鏡下に疼痛の発生.伝達に関わる神経を確認同定し、後根ごとにブロックできれば、治療上の安全性・有効性は格段に向上する.初年度は脊髄内視鏡で構造をを確認しつつ、末梢神経刺激に対する脊髄誘発電位を測定をすることで、内視鏡下の脊髄根系と末梢との対応関係を明らかにする手法の確立をめざした。脊髄内視鏡の拡大視機能を用いて限局的なブロックを行い、その効果を脊髄誘発電位の変化から判定する手法を考案し、どの程度選択性を高められるかについての試みを行った。 方法:成ヤギを用い、下部胸椎椎間で開窓後、クモ膜下腔に内視鏡を挿入して内腔を観察した。内視鏡で位置を確認しつつ脊髄誘発電位の導出用の、多極電極を脊髄後面に挿入し、電極と神経根の位置関係を確認した。下部胸椎肋間神経の刺激電極からの矩形波通電に対して、双極導出の位置を頭側から尾側に変えつつ脊髄誘発電位を導出した。次に目的の神経根を内視鏡を用いてごく近傍で観察しつつ容量・投与部位を変えて局所麻酔薬を投与し、脊髄誘発電位(分節性および上行性)の変化を観察した。 結果:1. 誘発電位の特徴と内視鏡所見(多極電極を目印とする)から、被刺激神経と内視鏡下の後根との対応関係を推定できた。 2. ブロックの効果は、分節性および上行性脊髄誘発電位の抑制の状態から判断することが可能であった。 3. 脊髄内視鏡で構造を確認しつつ、目的とする根のすぐ近傍から、極少量の局所麻酔薬を投与することにより、ブロックの選択性を高めることが可能と思われる。
|
Research Products
(1 results)