1998 Fiscal Year Annual Research Report
膵癌細胞の神経組織浸潤の機序-特に神経栄養因子の関与について-
Project/Area Number |
10470262
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
真辺 忠夫 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (80127141)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 守嗣 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (10227184)
橋本 俊 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (10094393)
岡田 祐二 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (10305550)
赤毛 義実 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (90264720)
竹山 廣光 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (00216946)
|
Keywords | 膵癌 / 神経浸潤 / GDNF / rat |
Research Abstract |
膵癌細胞と神経細胞との親和性を明らかにするために、glial cell line-derived neurotrophic factor(GDNF)が膵癌細胞に対して、浸潤誘導作用を有しているかどうかを実験的に証明した. 1.膵癌細胞株(SW1990,PaCa-2,Capan-2,AsPC-1)を使用し、GDNFのreceptorであるret遺伝子の発現の有無をNorthern blotting法、Western blotting法を用いて検討した. 結果 今回検討した全ての膵癌細胞株でret遺伝子の発現を認めた.その発現の程度に明らかな差は見られなかった.2.神経系細胞におけるGDNFの発現の有無をWestern blotting法、RT-PCR法を用いて検討した.結果 glioblastoma(T98G,A172)においてGDNFの発現を認めた.特にT98Gにおいて強い発現を認めた.3.Double chamber invasion assay法を用いて、膵癌細胞に対する神経系細胞の浸潤誘導作用を検討した.結果 神経系細胞との共培養にて、膵癌細胞の浸潤誘導が見られたが、その作用はGDNFの発現を認めた、T98,Al72細胞においてより強く誘導作用が認められた. 今後はGDNF抗体によりこの浸潤誘導作用が阻止されるかを検討し、GDNFの走化性についても検討を加える予定である.
|