2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10470305
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長谷川 幸治 名古屋大学, 医学部, 助教授 (50208500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂野 真士 名古屋大学, 医学部, 助手 (10324427)
原田 敦 国立療養所中部病院, 医長 (80198910)
伊藤 宜則 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 教授 (50087665)
山内 健一 名古屋大学, 医学部, 医員
北村 伸二 名古屋大学, 医学部, 医員
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Keywords | 変形性膝関節症 / 変形性脊椎症 / 骨粗鬆症 / 疫学的検討 / 生活習慣 / コホート |
Research Abstract |
北海道八雲町で毎年行っている住民検診(平成12年8月4-6日)に整形外科医師並びにレントゲン技師など16名で参加した。以前から行っている膝と腰の問診および検診(理学所見・レントゲン)と平成11年から住民のQOLを評価するために問診票でNHP、SF-36、腰・膝の疼痛のVisual Analog Scale(VAS)評価を行った。運動器疾患のある住民はQOLとVASが低かった。またストレングス・エルゴによる下肢筋力評価を初めて導入した。51歳以上の最大トルク・仕事量を左右別々に評価し、標準値を作成した。年齢に相関して高齢化とともに最大トルク・仕事量は低下した。女性は男性の約60%の最大トルク・仕事量となった。健脚度(最大一歩幅、40cm踏み台昇降、10m最大歩行)評価の標準値の作成をおこなった。転倒の検討(転倒手帳)を回収し、転倒の運動器疾患のリスクファクターを抽出した。重心動揺、骨密度を4年間蓄積した。ROC解析による膝関節症の診断方法(骨棘の出現は関節裂隙狭小化より鋭敏に関節症を診断)を開発した。本年度から住民検診結果は住民へ還元し、運動機能の維持増進を計画した。このため平成13年3月3日に転倒教室を開催し、運動機能の評価、転倒や関節疾患の予防・治療の運動方法を実演して指導した。とくにエルゴで最大トルク・仕事量の低値の住民を対象として運動強化(エルゴ、下肢巧緻運動)が下肢筋力に及ぼす影響検討を開始した。また下肢筋力維持・強化法が開発できれば転倒予防だけでなく高齢者のQOLを高めることが期待される。また長期のコホートのデータを用いて生活習慣が運動器疾患に及ぼす影響について検討を行っている。来年度の目標は中高年者に運動療法で介入試験し、転倒の減少や運動機能の向上の結果がえられるように努力したい。
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Research Products
(1 results)