1998 Fiscal Year Annual Research Report
bcl-2アンチセンスオリゴDNAによる尿路性器癌遺伝子治療の基礎的検討
Project/Area Number |
10470333
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
冨田 善彦 新潟大学, 医学部附属病院, 講師 (90237123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 俊弘 新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (40251813)
谷川 俊貴 新潟大学, 医学部附属病院, 講師 (70236686)
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Keywords | 腎細胞癌 / bcl-2 / アンチセンスオリゴヌクレオチド / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
1. 腎癌細胞株および膀胱癌細胞株でのbcl-2の発現の検討 a. 腎癌細胞株での発現 RT-PCRおよびイムノブッロトで検討した7種の細胞株でmRNAレベル、蛋白レベルともに高度の発現が見られた。この中で、ACHNは比較的中程度の発現であった。 b. 膀胱癌細胞株での発現 同様に検討したところ、mRNAはすべてで発現が見られ、蛋白はRT-4では低発現、他の3種類では高発現であった。 2. bcl-2アンチセンスオリゴヌクレオチドのbcl-2発現に対する効果の検討 a. 腎細胞癌細胞株での検討 転写開始コドンから20塩基にたいするS化アンチセンスオリゴヌクレオチドを作成した。 これをbcl-2高発現株のKRC/Yにたいし、リポソームとともに種々の濃度で作用させ、イムノブロット法でbcl-2発現の程度を検討した。他癌種の細胞株でbcl-2発現抑制に効果的であった20uMの濃度でもbcl-2の発現に変化は見られなかった。 b. 膀胱癌細胞株での検討 同様にbcl-2高発現細胞株であるT24について検討した。この結果、アンチセンスオリゴヌクレオチドの濃度依存性にbcl-2発現の抑制が見られた。 3. bcl-2の発現抑制とアポトーシス T24細胞を血清非添加に培養したところ、bcl-2アンチセンスオリゴヌクレオチド添加細胞でアポトーシスが観察された。
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