1999 Fiscal Year Annual Research Report
三叉神経脊髄路核における一次知覚ニューロンの終末と介在ニューロンのシナプス関係
Project/Area Number |
10470382
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
樋浦 明夫 徳島大学, 歯学部, 助教授 (00106353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 三千代 徳島大学, 歯学部, 助手 (70243706)
那須 史男 徳島大学, 歯学部, 助手 (10180530)
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Keywords | Synapses / Primary afferent / Interneuron / Spinal trigeminal nucleus / Substantia gelatinosa |
Research Abstract |
昨年度〔平成10年度〕は電気生理測定ユニットを設置し、位相差顕微鏡にマイクロマニピュレーターを取り付けることによって電気生理的実験が可能となった。また、ガラス電極作製装置により精巧なガラス電極を作製することが可能となった。マウスの延髄を三叉神経をつけたまま取り出し、in vitroで三叉神経の侵害刺激に応じる三叉神経脊髄路核の膠様質内ニューロンの同定が可能となった。しかし、まだ学会等で発表する程、実験結果について確信を持つに至らなかった。今年度は実験結果の曖昧さをなくすなめに、さらにin vitroでの実験を続行せざるを得なかった。いろいろ実験方法に改善を加え、なんとか侵害刺激に応答するニューロンを同定することができた。さらに、そうしたニューロンの突起の広がりをiontophoresis法により調べることが可能となった。こうした手法にまだ習熟したといえる段階ではないので、実験手技に改良を加え、確実なデータを得たいと計画を立案している。この実験の最低限の要求である三叉神経の侵害刺激に応じる後角膠様質内ニューロンの同定に現在取り組んでいるが、初めて着手する実験系であるためかなり苦労しているというのが実状である。これをなんとか突破し、さらにそうした侵害刺激に応じるニューロンと侵害刺激を伝える一次知覚ニューロンの中枢性終末との間のシナプス関係を、侵害受容性一次知覚ニューロンに特異的に含まれる伝達物質の抗体を用いて、免疫組織化学的に明らかにする実験を計画中である。
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