2000 Fiscal Year Annual Research Report
三叉神経脊髄路核における一次知覚ニューロンの終末と介在ニューロンのシナプス関係
Project/Area Number |
10470382
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
樋浦 明夫 徳島大学, 歯学部, 助教授 (00106353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 三千代 徳島大学, 歯学部, 助手 (70243706)
那須 史男 徳島大学, 歯学部, 助手 (10180530)
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Keywords | Synapses / Primary afferent / Interneuron / Interneuron / Substantia gelatinosa |
Research Abstract |
未固定の脊髄または延髄を取り出して、それらを数mmの厚さに薄切し、培養液を含むchamber内で一定期間(半日以上)器官(組織)を生かした状態で、後根または三叉神経内の痛みを感じる神経を電極で刺激し、それに応答する後角表層内のニューロンを電気生理学的に同定するのが本研究の目的である。そのため昨年度(平成12年度)はchamber内を一定の温度(体温)に保つために温度コントローラー(TC202)を設置した。また、三叉神経と後根の刺激に必要な電極を操作するために必要なマニピュレーターを新たに設置した。取り出した組織を生存させて、上記の電気生理学的実験を遂行するためには、さらに一定の混合比のO2とCO2をchamber内に灌流させる必要がある。そこで今年度はガスを一定の速度で灌流させるパーフュージョン・マイクロインキュベータ(ショーシンEMPDM1-2)を設置する予定である。現在、ガスをchamber内に流入しない状態で実験を行いつつあるが、組織を生かした状態で実験できればより信頼性の高いデータが得られるものと考えられる。電気生理学的実験は不慣れなために、必要な環境を整備するために多大な時間を要した。来年度はほぼ環境設定が完了する予定なので、短期間だが、本格的に痛みに応じる後角ニューロンを明らかにしたいと思っている。現在、学会発表や論文にするなどの成果を得るに至っていないが、この間の関連する論文を研究発表欄に記載する。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] A.Hiura: "Relationship of substance P and CGRP-immunoreactive central endings of the primary afferent neurons to GABA ergic interneurons in the guinea pig substantia gelatinosa"Okajimas Folia Anat.Jpn. 74(6). 231-236 (1998)
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[Publications] A.Hiura: "FRAP-positive and capsicin-sensitive terminals in the substantia gelatinosa of the mouse spinal trigeminal nucleus caudalis"Okajimas Folia Anat.Jpn. 76(1). 30-40 (1999)
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[Publications] A.Hiura: "Age-related changes in the responses to thermal noxious reducion of C-fibers by neonatal treatment with capsaicin"Somatosens.Mot.Res.. 16(2). 115-121 (1999)
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[Publications] 中川弘: "新生存期にカプサイシン投与したマウスの侵害熱刺激応答に対する抗NGFとNGFの影響"日薬理誌. 116. 93-100 (2000)
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[Publications] A.Hiura: "Neuroanatomical effects of capsaisin on the primary afferent neurons"Arch.Histol.Cytol. 63(3). 199-215 (2000)