1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10470433
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
菅原 利夫 岡山大学, 歯学部, 教授 (10116048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 克浩 大阪大学, 歯学部・附属病院, 医員
森 悦秀 大阪大学, 歯学部, 助手 (00231639)
山近 英樹 岡山大学, 歯学部, 助手 (10294422)
三島 克章 岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60304317)
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Keywords | 人工顎関節 / 人工顎関節全置換術 / 睡眠時無呼吸症候群 / 顎関節破壊 / 顎運動 |
Research Abstract |
ヒトの顎関節の三次元形態計測、応力解析、強度、耐摩耗性、耐摩擦性などを考慮して、本邦で唯一の人工顎関節を開発した。この人工顎関節の本格的臨床応用を行い、咀嚼、発音、燕下機能や呼吸に及ぼす影響、そして顔面形態変化を解析し、より高度な人工顎関節へ進化させることを目的とした。 1) 開発した人工顎関節の臨床応用:慢性関節リウマチによる変形性顎関節症患者に対し開発した人工顎関節の全置換術を6関節に施行した。いずれも経過は良好で、機能、形態とも十分満足できるものであった。 2) 人工顎関節全置換術による顎運動機能、呼吸機能の解析:人工顎関節全置換術前後の顎運動をキネジオグラフィーを用いて検討した。健常者に比べ、変形性顎関節症においては、明らかに顎運動の制限が認められた。人工顎関節全置換術後の顎運動は開口量は増加し、咀嚼能率は高まっていることが確認されたが、前方への滑走運動および側方運動の制限が観察された。 3) 顎関節変形と顎・顔面および気道形態の関連性の検討:変形性顎関節症による下顎骨の変形および移動により、上気道腔形態の変化が観察され、人工顎関節全置換術により改善されることが明らかになった。 4) 人工顎関節全置換術の呼吸機能に及ぼす影響:変形性顎関節症患者の手術前後の呼吸状態をアプノモニター(Eden Trace II)を用いて、鼻呼吸、口呼吸、腹部呼吸運動酸素飽和度を定量的に解析し、いずれも著しく改善されることが確認された。 今後、三次元有限要素法によるシミュレーションを用いて、顎運動および応力の詳細な解析を行う。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Sugahara T. Mishima K. et al: "A Case of Pai Syntrome." Piastic And Reconstructive Surgery.103・1. 166-170 (1999)
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[Publications] 菅原利夫 三島克章 他: "骨形成過程の微細骨梁構造の観察 -マイクロCTの骨質評価への使用経験-" 日本口腔外科学会雑誌. 44. 975-977 (1998)
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[Publications] Sugahara T. Mishima K. et al: "Effects of Presurgical Orthopedic Treatment in Infants with Complete Bilateral Cleft Lip and Palate." Cleft Palate-Craniofacial Journal. 35・3. 227-232 (1998)