1998 Fiscal Year Annual Research Report
PTHrP遺伝子の発現制御と口腔扁平上皮癌の分化に関する研究
Project/Area Number |
10470443
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
土持 眞 日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (20095186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川瀬 知之 新潟大学, 歯学部, 助教授 (90191999)
斎藤 英一 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助教授 (40120662)
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Keywords | PTHrP / PTHrP遺伝子 / DNAメチル化 / 扁平上皮癌 / 口腔癌 / 細胞分化 / 免疫組織化学 / 細胞培養 |
Research Abstract |
PTHrP遺伝子について:現在,扁平上皮癌凍結組織8検体より抽出したDNAよりPTHrP遺伝子のpromoter regionのexon 1c領域の塩基配列を同患者の血液白血球より抽出のDNAと比較して変異あるいは多形性の検討を行っている.部位は平成7-9年度科学研究費補助金にて遂行したPTHrP遺伝子のpromoter regionの解析部位よりも5'側,3'側の広範囲の領域のプライマーを設計してPCR増幅した部分で,1.8k塩基対にわたっている.これらの8検体において変異は見つけることができなかった.また,多形性の結果評価と同部のメチル化状態を検討中である.塩基配列は本年度の設備備品であるジェネテイックアナライザー,パーキンエルマージャパン(株)/ABI-310-2を使用して実施した. 扁平上皮癌細胞について:扁平上皮癌培養細胞SCC-25舌癌細胞へのPTHrPの影響でMAPKのリン酸化をモニターしたところ100nM at 5 minで明らかなリン酸化が認められた.また、細胞内[Ca2+]i濃度をモニターしたところPTHrPによって[Ca2+]iの緩やかな上昇が見られた.autocrine factorとして,増殖か分化に関与している可能性が示唆された.今後の追加実験を計画している.そしてSCC25がK(atp)+channelを発現していることを見出した.また,このチャネルを開口させるpinaicidilとCGRPで刺激するとMAPK familyのp38が有意にリン酸化されることを認めた. 免疫組織学的検討について:副甲状腺ホルモン関連蛋白(PTHrP)の発現と口腔扁平上皮癌における分化の関係を見るためにサイトケラチンの発現をその指標として検討した.この結果は76th General Session of the IADR,International Association for Dental Research.Nice,France,1998年,にて(1)Immunohistochemical localization of parathyroid hormone related protein inoral leukoplakia.Joumal of Dental Research 77 Special Issue:1010,1998(2)Expression of cytokeratin and parathyroid hormone related protein in oral carcinoma.Journal ofDental Research 77 Special Issue:879,1998として発表した.
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