2000 Fiscal Year Annual Research Report
PTHrP遺伝子の発現制御と口腔扁平上皮癌の分化に関する研究
Project/Area Number |
10470443
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
土持 眞 日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (20095186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川瀬 知之 新潟大学, 歯学部, 助教授 (90191999)
斎藤 英一 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助教授 (40120662)
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Keywords | PTHrP / PTHrP遺伝子 / in situハイブリダイゼーション / 扁平上皮癌 / 口腔癌 / 細胞分化 / 免疫組織化学 / 細胞培養 |
Research Abstract |
副甲状腺ホルモン関連蛋白(以下PTHrPと略す)は,悪性腫瘍末期に認められるhumoral hypercalcemia with malignancy(HHM)の原因物質として同定された。私達は口腔扁平上皮癌における免疫組織化学的検討でPTHrPの局在が角化や悪性度と関連することを認めている。そして,32例の口腔扁平上皮癌を用いて,in situ hybridization法によりPTHrP mRNAの発現を検討したところ,PTHrPのmRNAの局在においても口腔扁平上皮癌の分化や角化,組織学的悪性度と関連している結果が示唆された。そこで本年度は,外因性にPTHrPが口腔扁平上皮の増殖や分化に及ぼす影響について培養細胞を用いて検討した。細胞は,舌由来扁平上皮癌細胞(SCC-25細胞)およびヒト歯肉由来不死化ケラチノサイト(NDUSD-1細胞)を使用し,培地中にPTHrP(1-34),(34-53),(107-139)の3種類のペプチドを添加し,増殖と分化について検討した。増殖については,細胞数を血球算定板を用いて算定した。分化度は,サイトケラチン(以下CKと略す)10,CK14,CK5,6,18の各抗体を用いた免疫蛍光染色法により検討した。SCC-25細胞においてPTHrP(1-34),PTHrP(34-53),PTHrP(107-139)のいずれのペプチドも外因性には角化の変化を起こさなかった。このSCC-25細胞は,typeIのPTH/PTHrPレセプターを持っていなかった。NDUSD-1細胞においては,外因性にPTHrP(1-34)が角化を亢進している可能性を認めたが,PTHrP(34-53),PTHrP(107-139)は角化に影響しなかった。SCC-25細胞およびNDUSD-1細胞では,PTHrPのいずれのペプチドを添加しても増殖に変化を示さなかった。以上の結果よりPTHrPN末端が口腔扁平上皮の分化に関与している可能性を示すものであり,口腔扁平上皮癌を理解する上で重要な知見と言える。PTHrP遺伝子のプロモーター領域の解析は凍結口腔癌組織で行い,プロモーター領域の塩基配列解析をABI Prism Dye Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction Kitを用いて,Exon 1C,5'flanking regionで行った.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 土持眞 他4名: "口腔扁平上皮癌における副甲状腺ホルモン関連蛋白(PTHrP)発現と画像診断による顎骨浸潤像との関係"日本口腔科学会雑誌. 48・1. 40-49 (1999)
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[Publications] M.Tsuchimochi, et al.: "Autoradiographic evaluation of 99mTc-methylene diphosphonate accumulationin oral cancer invading the mandible"J Oral Maxillofac Surg,. 57・3. 245-254 (1999)
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[Publications] 亀田綾子,土持眞 他4名: "口腔扁平上皮癌顎骨浸潤における画像所見と骨代謝マーカー"歯科放射線. 39・4. 218-223 (2000)
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[Publications] A.Kameta,M.Tsuchimochi et al.: "Parathyroid hormone-related Protein mRNA expression in oral carcinoma"J Dental Research. 79・special issue. 410-410 (2000)