1998 Fiscal Year Annual Research Report
早期発症型歯周炎における自己免疫疾患様機序の関わり
Project/Area Number |
10470459
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
栗原 英見 広島大学, 歯学部, 教授 (40161765)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日野 孝宗 広島大学, 歯学部, 助手 (20274102)
柴 秀樹 広島大学, 歯学部, 助手 (60260668)
吉野 宏 広島大学, 歯学部, 助手 (50240338)
竹本 俊伸 広島大学, 歯学部, 助手 (00236506)
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Keywords | 早期発症型歯周炎 / 歯肉線維芽細胞 / 自己抗体 / 自己抗原 / Th1 / Th2 / Parvovirus B19 / Campylobacter reclus |
Research Abstract |
1. 自己抗体の認識抗原の精製および認識エピトープの同定 1) 自己抗原の精製 歯肉,歯根膜および皮膚由来の線維芽細胞を抗原としてSDS-PAGE、ウェスタンブロット法で自己抗体と反応する抗原を同定した.細胞の由来によって異なる抗原と共通する抗原が見出された.歯肉線維芽細胞由来抗原を精製中である。 2) Campylobactor rectus 抗体と反応する共通抗原の検出 C.rectus 抗原に対するウサギ抗血清と反応する共通抗原を精製しようと試みたが反応が弱く精製まで至っていない.しかし、ウサギ抗血清と反応する共通抗原を複数検出に成功している. 2. 自己抗体を産生する歯周病患者に共通するHLA classII抗原の遺伝子型 歯肉線維芽細胞に対する自己抗体を産生する患者から末梢血リンパ球を分離し、HLA classII抗原の遺伝子型をPCR法およびRFLP法によって決定したが,一定した傾向は得られなかった.新たに追加したParvovirus B19感染の関わりから,自己抗体産生患者を分類して次年度再検討する. 3. 自己抗体を産生する歯周病患者のTh1とTh2のバランス 歯周病患者末梢血および歯肉溝滲出液中のサイトカインレベルを測定し,他の自己免疫疾患で見られるサイトカイン産生の様態を調べたが,自己抗体を産生している歯周病患者に一定の偏りを見出すことは出来なかった.次年度は更に患者数を増やして検討する. 4. Parvovirus B19感染と歯周病患者の自己抗体産生との関わり 最近明らかになった,自己抗体産生とParvovirus B19感染との関わりを検討した.Parvovirus B19感染はParvovirus B19の合成ペプチド抗原に対する抗体をELISA法で測定することによって明らかにした.歯周病患者は健常者に比較してParvovirus B19に感染している者が多く,抗体価の高い患者の中に明らかに歯肉線維芽細胞に対する自己抗体を有する患者4名を検出した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yoshino,H,et al.: "Autoantibody against gingival fibroblast antigen in serum from patients with periodontitis" J.Dent.Res.77. 648-648 (1998)
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[Publications] Okada,M.,et al.: "Genetic,Immunological and Microbiolobical Study of Family Members Manifesting Early-Onset Periodontitis" J.Dent.Res.78. 513-513 (1999)