1999 Fiscal Year Annual Research Report
動態―発現相関の解析に基づくin vivo遺伝子導入キャリア―システムの分子設計
Project/Area Number |
10470492
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
橋田 充 京都大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (20135594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高倉 喜信 京都大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (30171432)
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Keywords | 遺伝子治療 / DNAプラスミド / DDS / 体内動態 / 動態発現相関 / カチオン性リポソーム / ポリカチオン / 肝臓ターゲティング |
Research Abstract |
in vivo遺伝子治療では、DNAプラスミドを目的臓器の細胞に到達後、細胞内で遺伝子を効率よく発現させるというさらに高度で複雑な技術が必要になることから、遺伝子医薬品のDDS開発が遺伝子治療、DDSの何れにおいても非常に重要な課題となっている。そこで本研究では、in vivo遺伝子治療の基盤となるDNAプラスミドの体内動態と遺伝子発現の関係について、申請者らが既に基本技術を確立している送達機構および送達点(細胞、細胞内器官)が異なる肝臓ターゲティング法をプロトタイプに実証的検討を行うため、カチオン性リポソームおよびポリカチオンの両キャリアーシステムの全身投与時の動態特性と遺伝子発現効率の関係をマウスを用いた動物実験により検討した。体内動態データを生理学的モデル解析により解析した結果、得られる全身動態パラメータとレポーター遺伝子発現の定量的相関関係が明らかになった。さらに得られた情報に基づき、糖鎖認識機構を利用したDNAプラスミドの動態的ターゲティングシステムの開発を試みた。糖構造を導入したコレステロール骨格を有する新規カチオン性脂質誘導体を用いたリポソームおよび新たな糖修飾ポリカチオン誘導体を合成し、動態・発現の相関を検証した。その結果、本アプローチに基づいた遺伝子の総合的な動態制御を可能とする脂質キャリアー分子および高分子キャリアーの合理的設計が可能であることが示され、肝疾患を始めとする各種疾患に対する遺伝子治療の基盤が確立された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Shigeru Kawakami: "Mannose receptor-mediated gene transfer into macrophages using novel mannosylated cationic liposomes"Gene Therapy. 7(4). 292-299 (2000)
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[Publications] Makiya Nishikawa: "Pharmacokinetics and in vivo gene transfer of plasmid DNA complexed with mannosylated poly (L-Lysine) in mice"Journal of Drug Targeting. (in press).