2000 Fiscal Year Annual Research Report
医療政策に関わる一般市民・医療従事者の価値判断とその論拠
Project/Area Number |
10470501
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
田村 誠 国際医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (50272422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武川 正吾 東京大学, 大学院・人文社会学研究科, 助教授 (40197281)
福田 敬 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40272421)
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Keywords | 医療政策 / 価値意識 / 公的介護保険 / 自己負担割合 / 民間企業 / 家事援助サービス / 給付範囲 / 政策評価 |
Research Abstract |
12年度には大きく2つのことを行った。 一つは、公的介護保険に関する一般住民の価値意識の調査である。東京都A区と、栃木県B市の45歳以上74歳未満の男女、各地域900人ずつ、合計1800人を調査対象とした。調査方法は、自記式調査票(無記名)による郵送配布、郵送回収とした。回収率は、A区が47.2%、B市が56.2%であった。 2000年4月に新たに導入された公的介護保険が一般住民にどのように認知され、受け止められているか、などを明らかにしようとした。調査結果は、全般として公的介護保険は一般住民の多くの人に認知され、その是非が論じられる自己負担割合についても概ね受け入れられていた。また、民間企業の参入についても全般的には前向きに受け止められていた。家事援助サービスの範囲は、種類によって一般住民の態度は大きく異なった。ペットの世話などに対しては、否定的な意見が多くみられたが、一方、話し相手に対しては肯定的な意見が多かった。 二つめは、政策評価の方法論の文献レビューを広範に行った。とくに一般市民・医療従事者の価値意識との関係である。以下の観点から、一般市民・医療従事者の価値意識は政策評価にとって重要であることが明らかになった。 (4) 政策評価には多くの切り口があり、どれが正しいかに明確な答えはなく、それを決めるのは一般市民・医療従事者の価値意識であること (5) 政策評価は死亡率や罹病率などのデータを元にした量的評価と、一般市民・医療従事者の価値判断などを含めた質的評価の両面からのアプローチが重要であること (6) プロセス評価だけではゲーミングなどの問題を生じる可能性があるため、利用者の満足度調査などが必要であること
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 田村誠: "医療の政策評価(I)-政策評価の動向と概念整理"病院. 59・2. 166-171 (2000)
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[Publications] 田村誠: "医療の政策評価(II)-評価枠組みについて"病院. 59・3. 257-262 (2000)
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[Publications] 田村誠: "医療の政策評価(III)-「効果」の評価方法と考え方(1)"病院. 59・4. 342-345 (2000)
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[Publications] 田村誠: "医療の政策評価(V)-「効率」の評価方法と考え方"病院. 59・6. 528-532 (2000)
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[Publications] 田村誠: "医療の政策評価(VI)-「公平」の評価方法と考え方"病院. 59・7. 635-639 (2000)
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[Publications] 田村誠: "医療の政策評価(VII)-「エンパクメント」の評価方法と考え方"病院. 59・8. 730-734 (2000)