2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10470503
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Research Institution | Kitasato Institute |
Principal Investigator |
花輪 壽彦 社団法人北里研究所, 東洋医学総合研究所, 所長 (40164892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 剛 社団法人北里研究所, 東洋医学総合研究所, 研究員 (30232440)
渡辺 賢治 社団法人北里研究所, 東洋医学総合研究所, 研究員 (70191757)
村主 明彦 社団法人北里研究所, 東洋医学総合研究所, 研究員 (50239539)
金 成俊 社団法人北里研究所, 東洋医学総合研究所, 研究員 (40260088)
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Keywords | 東洋医学 / 東洋医学教育 / 韓医学 / 代替医療 / 東洋医学セミナー |
Research Abstract |
「21世紀の東洋医学教育の基盤整備」のために本年度は下記の研究を行なった。 1)研究総括者の花輪壽彦は世界における伝統医学の実際を知るために2000年10月10日より14日までドイツ・ミュンヘンにて開かれた、第三回国際生薬療法学会(3rd International congress on phytomedicine)に参加した。またミュンヘン大学の招聘を受けて特別講演「Clinical application of Kampo-Ptytomedicine-present Role and Future Perspectives in Japan」を行なった。一般にヨーロッパではイチョウ葉やセイヨウオトギリソウなどを単品で用いることが多く、日本の漢方のように生薬を一定の割合でブレンドして「・・湯」などの命名を行なうことはない。しかし生薬のブレンド効果を否定しているわけではなく、単品の効果の科学的検討に重きを置いているようである。 彼らが漢方薬・漢方治療に求めているのは、その薬効と評価の客観的裏付けである。いわゆるEBM(Evidence Based Medicine)に基く医学である。漢方の「証の論理」はあくまで経験則に基いた「仮説」であるから、「経験医学」の信頼性を検証していくためにも、証を考慮した臨床デザインの検討は必要である。 2)金 成俊研究員は韓国伝統医学(韓医学)の実態調査と日本漢方との相互交流のために、花輪壽彦著『漢方診療のレッスン』(金原出版)の韓国語への翻訳を曹 基湖慶煕大学助教授とともに行ないほぼ終了した。 3)渡辺賢治研究員は引き続き米国の代替医療(Complementary and Alternative Medicine)の実態について調査した。 4)村主明彦研究員と伊藤剛研究員は北里研究所東洋医学総合研究所主催の「医学生・研修医のための東洋医学セミナー」(通算22回)の実行委員として、テキストの作成と医学生・研修医の東洋医学に対する意識調査を行なった。
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