2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10470503
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Research Institution | The Kitasato Institute |
Principal Investigator |
花輪 壽彦 社団法人 北里研究所, 東洋医学総合研究所, 所長 (40164892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 剛 社団法人 北里研究所, 東洋医学総合研究所, 研究員 (30232440)
小曽戸 洋 社団法人 北里研究所, 東洋医学総合研究所, 研究員 (90186693)
村主 明彦 社団法人 北里研究所, 東洋医学総合研究所, 研究員 (50239539)
金 成俊 社団法人 北里研究所, 東洋医学総合研究所, 研究員 (40260088)
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Keywords | 東洋医学教育 / 東洋医学の基盤整備 / 東洋医学の標準的教科書 |
Research Abstract |
本年度は『東洋医学教育の基盤整備』の最後の年度にあたるので各種調査結果の整理と教科書のたたき台作りに重点を置いた。折りしも、文部科学省の諮悶をうけ「医学・歯学教育の在り方に関する調査研究協力者会議」(高久史麿座長)にてモデル・コア・カリキュラムの検討がなされた。その結果、「薬物治療の基本原理」の学習項目の一つとして「和漢薬を概説できる」こととなり、標準的「教科書」の必要性に迫られている。 1)各種調査結果やアンケートのまとめを行なった。看護関係者の東洋医学に対する意識調査もまとめた。これらが一様に指摘するのは医学教育の基盤整備において現時点で最優先されるべきことは「標準的な教科書」の作成の必要という指摘であった。 2)医局員の協力を得て、現状で入手できる参考書を漢方医学関係と鍼灸医学関係に分け、これを元に第一資料の整理・分類を行なった。また医史学研究部の協力を得て、北里研究所東洋医学総合研究所蔵書の整理、初代所長・大塚敬節所蔵の和綴本『修琴堂蔵書目録』の整理を行なった。これを受けて『北里研究所東洋医学総合研究所版・東洋医学教科書』作成と関連資料の整理を行なった。 3)平野重誠原著の『病家須知』の中に「看病の心得」に相当する部分があり、東洋医学教育の中の看護教育に関する重要な指摘が見られたので、現代文に翻刻した。また『病家須知』・『達生図説』に見る日本の近世看護とナイチンゲール看護について比較検討した。 4)米国の相補代替医療(Complementary and alternative medicine)の実情についてNIHを訪問し、Beth Israel Medical Centerで「日本における漢方医学の現状と展望」について講演した(研究代表者;花輪壽彦)。 以上をこれまでの調査・研究と合わせて、報告書としてまとめた。
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