1998 Fiscal Year Annual Research Report
家族性アミロイドポリニューロパシーモデルマウスを用いた発症予防法の開発
Project/Area Number |
10470506
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山村 研一 熊本大学, 医学部, 教授 (90115197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 喜美 熊本大学, 医学部, 助手 (90211705)
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Keywords | 家族性アミロイドポリニューロパシー / トランスサイレチン / アミロイドーシス / トランスジェニックマウス / 抗酸化剤 |
Research Abstract |
1. hSerl0-Met30トランスジェニックマウスにおけるアミロイド沈着の解析 10番目のシステイン残基の重要性を解析するため、昨年までに3つの導入遺伝子を準備した。第1は、10番目がシステイン、30番目がバリン(hCys10-Va130)で、正常の遺伝子である。第2は、10番目がシステイン、30番目がメチオニン(hCys10-Met30)でバリアントタイプである。第3は、10番目がセリン、30番目がメチオニン(hSer10-Met30)で、仮説を検証するための遺伝子である。これらを上流約6.5kbを含むプロモーターに接続し、それぞれ2ないしは3系統樹立した。これらのマウスで最高齢は現在24カ月齢で、それらも含めてアミロイド沈着を解析中であるが、hCys10-Va130は沈着が見られず(19匹中0匹)、hCysl0-Met30では予想どおり沈着が見られ(19匹中6匹)、hSer10-Met30では沈着が殆ど沈着しない(37匹中1匹)ことが判明した。 2. 抗酸化剤のアミロイド沈着に及ぼす影響の解析 上記の結果から、10番目のシステイン残基によるダイサルファイド結合がアミロイド形成に要性であることが示唆された。そうだとすれば、トランスサイレチン分子間の10番目のシステインによるS-S結合を阻害すれば、アミロイド沈着を防止できることになるので、文献的考察を行い、N-アセチルシステインと還元型グルタチオンの2種類が投与実験には最も適していると思われた。また、これらに必要な多数のトランスジェニックマウスを体外受精により得たので実験を開始できる状態となった。
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[Publications] Takaoka,Y.et al.: "Comparison of amyloid deposition in two lines of transgenic mouse that model familial amyloidotic polyneuropathy, type I." Transgenic Res.6. 261-269 (1997)
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[Publications] Kawakami,S.,et al.: "Tctex3, related to Drosophila Polycomblike, is expressed in male germ cells and mapped to the mouse t-complex." Mmmalian Genome. 9. 874-880 (1998)
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[Publications] Oike,Y.et al.: "Truncated CBP protein leads to classical Rubinstein-Taybi syndrome phenotypes in mice:Implication of a dominant negative mechanism." Human Moi. Genet.874-880. 387-396 (1999)