1999 Fiscal Year Annual Research Report
家庭を基軸とした内部資源と外部資源の循環にかんする総合的研究
Project/Area Number |
10480018
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
時子山 ひろみ 日本女子大学, 家政学部, 教授 (20163983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日水 俊夫 日本女子大学, 家政学部, 教授 (90199018)
今村 奈良臣 日本女子大学, 家政学部, 教授 (60020525)
高木 郁朗 日本女子大学, 家政学部, 教授 (50107174)
赤塚 朋子 宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (40174247)
堀越 栄子 日本女子大学, 家政学部, 助教授 (70060720)
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Keywords | 家庭 / 内部資源 / 外部資源 / インターフェイス / 社会経済システム / 生活経済学 / 経済循環 / 資源循環 |
Research Abstract |
本年度の研究では、各人の分担におうじて、家庭を基軸とする内部資源と外部資源のインターフェイスに関する実証的研究をおこなうことを主たる課題とした。このうち、今村、赤塚は農家世帯における生活資源の状況、長田は特定地域の生活時間、植田と高木は勤労者世帯における労働市場行動について、坂田は家庭と学校の連携、野城は学童保育、時子山は消費行動、堀越と倉田はペイドワークとアンペイドワークの関係、井田は栄養と健康についてそれぞれ実態調査をおこなった。また住沢は社会経済システムとの労働の関係についてのヨーロッパにおける理論的発展について検討をおこなった。こうした実証的理論的研究を基盤として研究参加者による研究会を随時開き、生活経済学としての体系化をはかった。結論的には、家庭が保有する労働力(時間、健康など)と金融資産や不動産など各種のストックなどからなる内部資源を外部化し、一次的には所得などを確保、さらにいったん内部化された資源をさらに外部に放出して外部から資源を取り込むという経済循環の過程を明らかにしえた。研究の結果としては、内部資源の状況を改善するうえでも、また適切に外部資源を活用するうえでも、市場のシステムだけでなく、さまざまな社会保障制度や環境、コミュニティなどの社会システムが機能しており、家庭を軸とする資源循環にはこのような社会システムの位置が重要であり、生活経済学としてもその体系のなかにこの要素をとりいれる必要性があることが明らかにされた。これらの研究成果は、研究成果報告書に発表されている。
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