1999 Fiscal Year Annual Research Report
食品成分と脳神経活動に関する研究-脳内神経伝達物質と脳波の解析を中心として-
Project/Area Number |
10480022
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
横越 英彦 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (70109320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋ヶ谷 真理 飯田女子短期大学, 家政学部, 助手 (20300139)
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Keywords | 脳機能 / 神経伝達物質 / 食品成分 / 脳波解析 / 精神活動 / α波 / カテコールアミン / セロトニン |
Research Abstract |
本年度は、幾つかの食品成分を用いて、脳内神経伝達物質の変動(動物実験)と精神活動(人体実験)との関連を探るための研究を行った。精神活動については、被験者には測定前の食事を抜いてもらい、各種試料を摂取させ、その後の体温、脈拍を簡易体温計で測定し、脳波測定ソフトコンピューターを用い、定常状態の脳波測定を行った。 (1)各種糖及び甘味料をラットに投与した結果、脳各部位のモノアミン量、特に、セロトニンが顕著に変動した。脳内セロトニンの増加は、脳機能に影響を与えるといわれているので、次いで、ヒトを対象に各種糖を摂取させ、クレペリン検査でストレスを負荷し、その後の脳波解析を行った。その結果、クレペリンの仕事量に差が見出された。 (2)発酵乳ホエーをラットに投与すると、脳内各部位のセロトニン量の増加することを、これまでに見出しており、今回、ヒトを対象に精神活動を測定した。その結果、発酵乳摂取により、リラクゼーションが持続する傾向が観察された。 (3)ヤマブシダケ及びその他のキノコ類の乾燥粉末をラットに投与し、脳内モノアミン量などを測定した。その結果、シイタケと比較し、ヤマブシダケ粉末には、いくつかの脳の部位においてドーパミン量を増加させることを見出し、現在、その機構を解析中である。 その他、MicrodialysisやSuperfusion法を用いて、神経伝達物質の放出機構を解析している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yokogoshi,H.ら: "Brain serotonin cencentrations in rats intubated with either free amino acids or peptides"J.Recent Res.Develop.Agri.Biol.Chem. 2. 167-174 (1998)
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[Publications] Koie,M.ら: "Effect of dietary protein quality on the brain protein synthesis rate in aged rats"J.Nutr.Sci.Vitaminol.. 45(4). 481-489 (1999)
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[Publications] Terashima,T.ら: "Time-dependent changes of amino acids in the seum,luin,brain and urine of rats administered with theanine"Biosci,Biotechnol,Biochem.. 63(4). 615-618 (1999)
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[Publications] 横越英彦(分担): "続・読むとお茶が飲みたくなる本"社団法人 静岡県茶業会議所. 7 (1998)
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[Publications] 横越英彦(分担): "緑茶と文化と日本人"ぎょうせい出版社. 9 (1998)