1998 Fiscal Year Annual Research Report
教授学習過程の固有性を考慮した新しい教育測定法の研究
Project/Area Number |
10480039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
野嶋 栄一郎 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (20000086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 昭治 早稲田大学, 人間科学部, 専任講師 (30207493)
浅田 匡 神戸大学, 発達科学部附属人間科学研究センター, 助教授 (00184143)
藤岡 完治 横浜国立大学, 教育学部附属教育実践研究指導センター, 教授 (90030048)
生田 孝至 新潟大学, 教育学部, 教授 (20018823)
梶田 正巳 名古屋大学, 教育学部, 教授 (70047231)
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Keywords | 教授学習過程 / 固有性 / 新しい教育測定法 / コンピュータ通信 / エスノメソドロシー / 認知地図 |
Research Abstract |
本年度以下の4つの研究を行った。 1) コンピュータ通信を利用した協同学習の教授学習過程のメカニズムに陽する研究。 この研究は、1992年以来、7年間継続している研究である。この研究のもっとも困難な点は、相互交渉中の学生の、様々な側面の変化を記述することにある。 ここで現在取り組んでいる測定法は、エスノメソドロジーの転用である。参加型の観察者に携帯型の小型集音マイクをとりつけ、2〜3人からなるグループの全体の風景をビデオカメラで収録する方法をとった。ここから、参加型観察者及び学生の変容の度合を調べることになる。 2) 同じくコンピュータ通信を利用したコミュニケーションの研究であるが相手方の顔の付加が、協調型の協同作業を促進するうえで、有効な作用因として機能するか否か、検討した。囚人のジレンマゲームの場面設定から、協力という現象を協調的選択肢の選択率でとらえることが出来るか検討した。 3) 同じくコンピュータ通信を利用した測定法の研究であるが、ノンバーバルな行動の文化差の研究に、WWWの利用を試みた。インターナショナルな調査をしかも、限定的ではあるが、動く映像を組み込んだ形で調査表をホームページ上に表現した。 4) 教育環境が学習者の行動をどのように規定するかを研究するうえで、経験が認知地図に与える影響を調べることは非常に興味深い。伊奈学園総合高校のハウス制と各ハウスに所属する生徒の認知地図のずれを対応づけることによって検討を開始した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 野嶋栄一郎・西村昭治・古西浩之: "インターネットを利用した異文化間コミュニケーションカリキュラムの実践-総括と1997年度の実施結果-" 平成9年度研究調査助成報告書 財団法人松下視聴覚教育研究財団. 31-43 (1998)
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[Publications] 斎藤美穂・野嶋栄一郎: "異文化間におけるノンバーバルコミュニケーションの研究(1)-wwwを利用した調査法の適用-" 日本教育心理学会 総会発表論文集. (予定). (1999)
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[Publications] 石川真・野嶋栄一郎: "コンピュータ通信を利用した囚人のジレンマゲームにおいてパートナーの動画像付加が協調的行動に及ぼす影響" 日本教育工学雑誌. 22・4. (1999)
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[Publications] 石川真・野嶋栄一郎: "相手の動画像付加がCSCW場面における対人認知・作業認知に及ぼす影響" 教育システム情報学会誌. 15・4. (1999)