1998 Fiscal Year Annual Research Report
電子化された情報の動的説明法の研究-ユーザの反応に応じながら細かな発話単位により説明を進める技術-
Project/Area Number |
10480069
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
島津 明 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (60293388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川端 豪 日本電信電話株式会社, 基礎研究所, 主幹研究員
奥村 学 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (60214079)
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Keywords | 自然言語処理 / 人工知能 / 文生成 / プランニング / 医療情報 / 対話 |
Research Abstract |
医療に関する情報が非専門家にも適切に分かるように提示されることが期待されている.そのような背景のもとで,健康診断などで提供される臨床検査データを対話的に説明する方法の研究を医師と共同で進めた.この方法の特徴は,(a)数値データからの説明生成,(b)動的な説明,の2点である.具体的な研究内容は,医療分野における説明対話の収集と分析,人工知能のプランニング技術による対話的な説明のモデル化、実験プログラムの作成と動作確認である.以下,これらについて捕足する. モデル作りのベースとして,説明対話の収集を進めた.音声対話に関しては,健康診断の検査データを医者が被験者に説明する対話16件を収録した.音声対話以外に,医療関連の雑誌 にある対話を約180対話収集した. 説明対話の分析では,動的な説明法を明らかにするために,主に,説明の詳細化に結び付く受け手発話を分析した.分析の結果,受け手発話の種類は,内容質問型,利害質問型,理由質問型,時間質問型,行動質問型,比較質問型,関係質問型,確認質問型の8種類に分類された. 動的な説明は主に二つの処理により生成される.一つは,プランオペレータの組み合わせにより説明プランを作る処理であり,もう一つは,受け手の反応に応じて適切なプランオペレータを選択し説明プランを変更する処理である.このような処理に基づくモデルを作り,説明プランを作成する実験システムをCommon Lispにより作成し動作を確認した.実験システムは健康診断で一般的なALT,AST,γ-GTPの3つの検査事項を対象にする.
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