2001 Fiscal Year Annual Research Report
電子化された情報の動的説明法の研究-ユーザの反応に応じながら細かな発話単位により説明を進める技術
Project/Area Number |
10480069
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology (JAIST) |
Principal Investigator |
島津 明 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (60293388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 雅人 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 助教授 (30303340)
奥村 学 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (60214079)
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Keywords | 自然言語処理 / 人工知能 / 文生成 / 対話 / 医療情報 |
Research Abstract |
受け手の反応に応じて説明を進める動的説明生成法を明らかにすることを目的に,説明対話の収集,説明対話の分析,動的説明対話に係わる諸要素の研究,動的説明のモデル化などを行った. 説明対話の収集については,前期に引き続き健康診断結果を医者が受診者に説明する対話の録音と書き起こしを進めた. 説明対話の分析に関しては,健康診断結果と交通経路について説明単位の観点から比較した.交通経路の説明対話は対話構造が平板なのに対して,健康診断結果の説明対話では対話構造は交通経路案内よりも多様である.健康診断結果の説明対話について,対象領域における話題(説明単位)がどのように展開されているか,部分説明単位が修辞関係の点からどのように展開されているか,命題内容が話し言葉の表現としてどのように展開されているかなどの点について分析した. 対話に係わる諸要素の研究については,どのような確認発話が対話によいかを調べる対話実験を行った.確認発話として,直接確認,間接確認,あいづち,まとめ確認という種類を取り上げ,会議室予約を対象にする音声対話システムを作成し,対話実験を行い,被験者のアンケート,対話時間,ターン数,やり直し発話について統計分析した.間接確認の被験者にはよい印象を与えないこと,直接確認とまとめ確認の組合せが比較的よいこと,対話時間・ターン数が増えても被験者の印象が悪いとは限らないなどの結果を得た. 動的説明のモデル化については,受け手の反応に応じて説明単位を選択し小さな発話単位で漸次的に説明する動的説明モデル(2階層モデル)を前期に提案したが,上記分析の観点からモデルの問題点を検討し多様な説明対象の動的説明に適したモデルの手掛りを得た.
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