1998 Fiscal Year Annual Research Report
注視点シフトのモデル化とこれに基づく適応型視覚の実現
Project/Area Number |
10480074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
尺長 健 岡山大学, 工学部, 教授 (80284082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向側 康博 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (60294435)
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Keywords | 注視点 / 計算モデル / 人物動作認識 / 物体モデル生成 / 適応型視覚 |
Research Abstract |
1. 注視点シフト制御の計算モデル:代表的な画像理解の問題について,注視点シフト制御の観点から物体モデル/事象モデルと画像処理の関係を整理した.画像理解の問題は,一般的に画像情報から生じるボトムアップ処理(「見える」に相当)と、物体モデル/事象モデルによって喚起されるトップダウン処理(「見る」に相当)の組合せとして捉えることができる.ここで、ボトムアップ処理は広範囲にわたる低コスト処理であるのに対し、トップダウン処理は注視点付近に限定した高コスト処理であり、タスクによって異なる目的/異なる処理特性を持つ.これらのタスクの切替えと、タスク内での注視点の移動を統一的に行うための計算モデルに関する基礎検討を行った. 2. 注視点制御による人物動作認識:動画像からの人物動作認識を例題として考え,注視点制御により人物の構造解析および動作解析を行う.このため,単眼人物検出・構造解析,多眼系での構造解析,動画像による姿勢推定・追跡の各モジュールの作成を行った.また,注視点制御による各モジュールの協調について基本検討を行った.この問題は,人物(構造/動作)モデル・ステレオ・動画像などの多様な情報源を持つ例題であり,注視点制御による柔軟で効率的な処理の実現を目指す. 3. 注視点制御による物体モデル生成:時系列画像からの物体モデル生成について,因子分解法とステレオビジョンを統合した物体モデル生成への注視点制御の利用を検討した.因子分解法をボトムアップ処理として捉え、局所形状復元のためのステレオビジョンをトップダウン処理として捉えることにより、物体モデル生成を注視点制御の観点から取扱える.これまでに、各種基本モジュールの作成を進めた.
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