1998 Fiscal Year Annual Research Report
高信頼性情報通信システムに対する性能評価モデルの開発
Project/Area Number |
10480084
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木村 俊一 北海道大学, 経済学部, 教授 (50143649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 敬隆 NTTマルチメディアネットワーク研究所, 主幹研究員
海生 直人 広島修道大学, 経済科学部, 教授 (80148741)
土肥 正 広島大学, 工学部, 助教授 (00243600)
尾崎 俊治 広島大学, 工学部, 教授 (10034399)
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Keywords | 信頼性 / 情報通信システム / 性能評価 / 確率モデル / 拡散近似 |
Research Abstract |
情報通信システムの性能評価と信頼性解析を融合する確率モデルとして、拡散過程モデルをさらに発展させることが本研究の目的であり、平成10年度は以下の結果を得た。 1. 木村は、出生死滅過程あるいはより一般に連続時間マルコフ過程として定式化される待ち行列システムに対し、その厳密解と整合する統合的拡散モデルを構築した。従来の拡散モデルでは、平均値などの一部の性能評価特性量を除き厳密解との整合性をもたないという欠陥が見られたが、本モデルでは分布レベルで厳密解と整合させることが可能で、近似精度が格段に改良された。この研究成果は、論文“Birth-Death-based Diffusion Approximations for Queues"にまとめる一方で、有限待合室・複数窓口待ち行列GI/G/s/s+rの性能評価に応用され、論文“A Consistent Diffusion Approximation for Finite-Capacity Multi-Server Queues"としてまとめられ、1999年7月にNew Zealandで開催されるFirst Westem Pacific/Third Australia-Japan Workshop on Stochastic Modelsで発表の予定である。 2. 尾崎・土肥・海生は、1981年に木村によって研究されたN-政策にしたがうM/G/l待ち行列に対する拡散モデルを2つの方向に拡張した。一つの方向はバケーションの導入であり、今一つの方向はサーバの故障を導入したことである。前者については、論文“Optimal Policies for a Controlled Queueing System with Removable Server under a Random Vacation Circumstance"(by Okamura,Dohi and Osaki)にまとめられ、後者については、論文“Controlled Buffer Operating Systems with Different Recovery Functions and Their Performance Comparison"にまとめられている。
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