1998 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ中の電界のレーザー分光法による計測法の開発
Project/Area Number |
10480103
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
村岡 克紀 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (80038546)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MARK Bowden 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (10260720)
内野 喜一郎 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10160285)
岡田 龍雄 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 教授 (90127994)
|
Keywords | プラズマ / 電界 / レーザー分光法 / シュタルク効果 / 二段階レーザー励起 |
Research Abstract |
プラズマ中での電界を粒子が受けるシュタルク効果を利用してレーザー分光法により計測しようとする試みは、1984年の初報告以来さまざまな法が提案され、その後の研究によって50V/m以上の電界測定が可能になってきた。ところが最近1年以内に本研究代表者らも含めて提案されてきた二つの二段階レーザー励起法が大きな進展をとげて、10V/m以下の電界も測定できる可能性が生じて、上記諸問題を解明できるレベルになってきた。 本研究では、シュタルク効果によるレーザー分光法を用いた方法の適用条件を明らかにし、それを通じて適用限界を明らかにする。特に二段階レーザー励起法を発展させ、上記さまざまな状況下の電界測定を可能にできるところ迄開発するのを目的とする。 この目的に対して、本年度は以下の成果を得た。 (1) シュタルク効果を用いたレーザー分光法の測定限界(最小および最大検出電界)、測定精度を理論と数値計算的に検討し、明らかにした(プラズマ・核融合学会誌に投稿し、受理)。 (2) シュタルク効果の理論的計算が困難な粒子種に対する較正法として、ヘリウムをトレーサーとして添加してそのシュタルク効果と比較する方法を実証した(IEEE Trans Plasma Sci,1998年10月)。 (3) 二段階レーザー分光法による二つの実験を行った。まず、第二段レーザー遷移法による信号の増加を検出した。また蛍光減少法による実験を実施し、問題点を明らかにしつつある。今後最適化を行い、計測法として確立する。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] J. B. Kim, K. Kawamura, Y. W. Choi, M. D. Bowden, K. Muraoka, V. Helbig: "A Method to Measure Electric Field Strengths in an Argon Glow Discharge Plasma Using Laser Spectroscopy" IEEE Transactions on Plasma Science. 26・5. 1556-1561 (1998)
-
[Publications] 村岡克紀, M. D. Bowden, 金 正培, 河村清紀, 内野喜一郎: "プラズマ中の電界のレーザー分光法による新しい計測法の開発" プラズマ・核融合学会誌. 75・3掲載決定. (1999)