1998 Fiscal Year Annual Research Report
地下環境データを用いた地球温暖化・都市化および降水量変動の推定
Project/Area Number |
10480126
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
谷口 真人 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (80227222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐倉 保夫 千葉大学, 理学部, 教授 (70153947)
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Keywords | 地下水 / 地球温暖化 / 都市化 / 降水量変動 / 水温鉛直分布 |
Research Abstract |
3年計画の1年目である本年度において、研究代表者の谷口は、奈良盆地及び大阪平野での地下水温鉛直分布の測定と、奈良盆地内の地下水・降水の水質分析を行った。また研究分担者の佐倉は、濃尾平野および石狩平野で地下水温鉛直分布の測定を行った。購入設備備品を用いた大阪平野での12ヶ所の地下水温鉛直分布測定からは、温暖化・都市化による地表面温度上昇の影響が、深度30m-50m付近まで及んでいることが明らかになった。また、鉛直方向の地下水流動がない場所での地下水温鉛直分布は、通常下層ほど高温な一定温度勾配を示すが、大阪湾沿岸域では、ある深度を境にそれより上部では上に凸の水温鉛直分布を示した。この地下水温鉛直分布の変曲点は、塩淡水境界面を示すと考えられ現在解析中である。また奈良盆地では6ヶ所の地下水温鉛直分布の測定を行い、温暖化・都市化の影響を確認した。またそれらの影響は、地下水涵養域ではより深層まで到達しているのに対し、地下水流出域では浅層に留まっていることを確認した。購入備品を用いた地下水の水質分析では、地下水流動に伴う水質の変化を確認した。また奈良盆地内での降水の水質経年変化を明らかにした。濃尾平野と石狩平野では、それぞれ16箇所、12箇所の井戸で、購入備品を用いた地下水温鉛直分布の測定を行い、地表面温度上昇の影響、地下水流動の影響、塩淡水境界面などを水温鉛直分布から確認した。今後は、さらに水温鉛直分布の測定地点を増やすとともに、得られた水温鉛直分布の解析を行う予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Makoto Taniguchi: "Effects of Global worming and Groundwater flow of subsurface Temperature" Water Resources Research. (発表予定).
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[Publications] Makoto Taniguchi: "Evaluation of the interface between fresh water and sea water" Journal of Geophysical Letter. (発表予定).