2000 Fiscal Year Annual Research Report
分子レベルでの視覚認識の解明に供する幾可的に純粋な11Zレチナール誘導体の合成
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10480154
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Research Institution | kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
上西 潤一 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (50167285)
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Keywords | Z-アルケン / 11Z-レチナール / 鈴木カップリング / 加水素分解 / 立体特異的反応 / 幾可制御 |
Research Abstract |
11Z-レチナールとその周辺アミノ酸残基との相互作用を調べる目的のため、11Z-レチナール及び13位を修飾した11Z-レチナールの立体化学を制御した合成と進めて来た。その結果次の成果を得ることが出来た。 C_<12>-C_<13>結合形成による11Z-レチナールの合成 (1)11Z-レチナールのC_<11>-C_<12>結合おけるZ型アルケン部分構築の基となるZ型ブロモアルケンの合成法を確立した。すなわち、1,1-ジブロモ-1-アルケンを立体選択的にPd触媒の存在下にトリブチルスズヒドリドにより加水素分解し、11Z-レチナールのC_1-C_<12>骨格に相当するブロモテトラエンを得た。 (2)このテトラエンと11Z-レチナールのC_<13>-C_<15>骨格に相当する三置換アルケニルほう酸との、鈴木カップリングにより結合形成を行い、連続したペンタエンの立体構造を制御した11Z-レチナール骨格の合成を完成した。続いて、官能基変換を行い、11Z-レチナールの合成を達成することが出来た。 C_<10>-C_<11>結合形成による11Z-レチナールの合成 (1)11Z-レチナールのC_1-C_<10>骨格に相当するジエンインから、ヨードトリエンに導き、続いて得られたヨードトリエンをC_1-C_<10>トリエニルほう酸に導いた。 (2)1,1-ジブロモ-1-アルケンを出発原料に用い立体選択的に園頭反応によりトランス側にエチニル基を導入し、続いて熊田・玉尾反応によりシス側に立体特異的にアルキル基を導入して三置換エンインの立体化学を制御した合成法を確立することが出来た。そしてこの方法を用いて13位にアルキル置換基の置換したC_<11>-C_<15>ヨードジエン部分を合成することが出来た。 (3)これら二つを鈴木カップリングさせて13位にエチル基の置換した11Z-レチナール骨格を立体化学を制御して合成することが出来た。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 上西潤一,河濱令子: "(1Z)-1-ブロモ-1-アルケン類の合成と炭素鎖が共した二置換Z型アルケンの立体特異的合成"有機合成化学協会誌. 59.2. 121-130 (2001)
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[Publications] J.Uenishi.R.Kawahama,Y.Izaki O,Yanemltm: "A facile preparation of geometrically pure alkenyl, alkynyl, and aryl conjugated Z-alkenes : Stereospecific Synthesis of Bombykol"Tetrahedron. 56. 3493-3500 (2000)