1998 Fiscal Year Annual Research Report
受容体機能の制御による炎症性サイトカイニンIL-18の作用の抑制
Project/Area Number |
10480158
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
相本 三郎 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (80029967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏村 信一郎 兵庫医科大学, 先端医学研究所, 講師 (00185761)
岡村 春樹 兵庫医科大学, 先端医学研究所, 助教授 (60111043)
川上 徹 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (70273711)
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Keywords | IL-18 / IL-18受容体 / 合成ペプチド / 抗体 / 膜貫通ドメイン |
Research Abstract |
化学的手法ならびに免疫学的手法に基づいてインターロイキン18(IL-18)の受容体の機能の解析を行い、IL-18受容体の情報伝達機能を阻害する物質を見出すことを目的として研究を行った。本年度は、IL-18の受容体に対する一連の合成ペプチド抗原を作成し、IL-18の受容体への結合を阻止する抗体の調製を試みるとともに、IL-18受容体の膜貫通ドメインに特異的結合し、IL-18受容体の会合と活性化を阻害する物質の合成を目指して研究を行った。 1. IL-18の結合を阻害するIL-18受容体に対するモノクロナール抗体の探索:マウスのIL-18の受容体のアミノ酸配列をもとに、受容体の細胞外ドメインを構成する約330アミノ酸残基に対応するペプチドのアミノ末端から細胞膜面に至るまでの部分に相当する約20残基のアミノ酸よりなる部分ペプチドを、約10残基ずつ部位をずらせつつ合成し、これをキーホールリンペット・ヘモシアニンに結合させた。これを抗原としてマウスに免疫させ、抗ペプチド抗体を得る努力を行っているが、現在までのところ抗受容体抗体は得られていない。 2. IL-18受容体の膜貫通ドメインの合成と物理化学的性質の解明:明らかに膜貫通ドメインを構成すると考えられる22アミノ酸からなる部位とその前後を含むぺプチドを合成し、その物性を調べた。この部位を含むペプチドはいずれも水あるいは水・有機溶媒の系に難溶性で、直接これらを溶解させて受容体の膜貫通ドメインとの相互作用を見ることができない。そこで、現在これらのペプチドの溶解法について検討中である。
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