1999 Fiscal Year Annual Research Report
PLCを介する細胞内シグナル伝達系の個体形成・維持における機能の解析
Project/Area Number |
10480172
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
本間 好 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60192324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蕪山 由己人 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (20285042)
関亦 正幸 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (80250190)
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Keywords | 細胞内情報伝達 / イノシトールリン脂質 / ホスホリパーゼC / ゲノム / 相同組換え / 個体発生 |
Research Abstract |
本研究は、イノシトールリン脂質特異的ホスホリパーゼC(以下、PLC)を中心とする細胞内シグナル伝達系の生理作用を個体現象における機能、特に発生・分化過程における機能と恒常性の維持における機能を明らかにするものである。特に本研究では、我々が世界に先駆けクローニングに成功したPLCγ2をターゲットとし、PLCγ2遺伝子をノックアウトマウスしたマウスを作製し、イノシトールリン脂質代謝の変異により発生する異常を検出する。また、それらの異常の発症メカニズムを解析することにより、PLCγ2の個体発生・分化過程における機能を明らかにすることを目指す。現在までに次の結果を得ている。 1 既報に則ってPLCγ2遺伝子破壊ESクローンを作製した。2つのESクローン由来のヘテロおよびホモ接合体を作製し解析した。ヘテロ接合体は正常であったが、ホモ接合体は胎児期の極めて早期に死亡した。ホモ接合体は、胎児として形態が確認できるE7.5における解析でも生存を確認することができなかった。この事実は、少なくともE7.5よりも若い発生初期にノックアウトホモ接合体が死亡していることが示された。 2 ホモ接合体が死亡する原因がPLCγ2遺伝子破壊に依るものかどうか確認するために、a)破壊する遺伝子領域を変えること、b)cre-loxPを用いた条件的遺伝子破壊を行うことを目指して新たなコンストラクトを構築した。これを用いて新たなESクローンを確立した。現在へテロおよびホモ接合体の作製を試みている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Sekimata, M., et al.: "Morphological changes and detachment of adherent cell induced by p122."J. Biol. Chem.. 274. 17757-17762 (1999)
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[Publications] Oyama, N., et al.: "Induction of transcription factor AP-2 by inflammatory cytokines in human keratinocytes."J. Invest. Dermatol.. 113. 600-606 (1999)
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[Publications] Horiguchi, H., et al.: "Cadmium-induced acute hepatic injury is exacerbated in human interleukin-8 transgenic mouse."Toxycol. Appl. Pharmacol.. (in press).