2000 Fiscal Year Annual Research Report
レポータ遺伝子による脳内エストロゲン受容体陽性ニューロンの同定と機能解析
Project/Area Number |
10480227
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
佐久間 康夫 日本医科大学, 医学部, 教授 (70094307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
折笠 千登世 (佐藤 千登世) 日本医科大学, 医学部, 助手 (20270671)
木山 裕子 日本医科大学, 医学部, 講師 (60234390)
加藤 昌克 日本医科大学, 医学部, 助教授 (90143239)
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Keywords | エストロゲン受容体α / トランスジェニックラット / 蛍光タンパク遺伝子 / DNA折れ曲がり構造 / in situ hybridization / 免役組織化学 / 一酸化窒素合成酵素 / エストロゲン受容体β |
Research Abstract |
行動や生殖内分泌機能の発現に決定的な役割を果たしているエストロゲンの脳に対する作用を神経細胞レベルで明らかにする目的で、エストロゲン受容体α(ERα)陽性ニューロンを蛍光タンパクで標識したトランスジェニックラットの作成を進めている。ERαの発現は複数のプロモータにより調節されているので、ERαの部位特異的・時期特異的な発現制御の可能性を考え、それぞれのプロモータに蛍光タンパク遺伝子を結合した導入遺伝子を作成し、培養細胞系での発現を確認した上で、ラット胚に注入し、遺伝子導入の成否とタンパク発現の検討を行う段階に達している。この間分子生物学的手法によりERαの発現制御にはDNAの折れ曲がり構造も関与すること、in situ hybridization法、免役組織化学的方法により海馬のインターニューロンにはERαを発現するものがあること、ERαを介する一酸化窒素合成酵素の調節、最近発見されたエストロゲン受容体β(ERβ)の特異な分布などについて研究を進め公表した。行動学的研究ではエストロゲンが実験的脳梗塞による位置記銘力の低下を防護すること、エストロゲンとプロゲステロンにより起こる雌ラットの誘惑行動に関与するニューロンが内側視索前野の外側にあり、エストロゲンによる興奮性の増加を示すニューロンの分布と一致することを明らかにした。 比較形態学的研究では硬骨魚の性腺刺激ホルモン放出ホルモンの合成がエストロゲンの調節下にあることを複数の種で示し、甲状腺ホルモン作用との関連を明らかにすることができた。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Orikasa C,McEwen BS,Hayashi H,Sakuma Y,Hayashi S: "Estrogen receptor α,but not β,is expressed in hippocampal interneurons in prepuberal rats.."Developmental Brain Research. 120(2). 245-254 (2000)
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[Publications] Kato A,Sakuma Y: "Neuronal activity in female rat preoptic area associated with sexually motivated behavior."Brain Research. 862(1/2). 90-102 (2000)
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[Publications] Parhar IS,Soga T,Sakuma Y: "Thyroid hormone and estrogen regulate brain region-specific messenger ribonucleic acids.."Endocrinology. 141(5). 1618-1626 (2000)
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[Publications] Chiba H,Nakamura M,Iwata M,Sakuma Y,Yamauchi K,Parhar IS: "Development and differentiation of gonadotropin hormone-releasing hormone neuronal systems.."General and Comparative Endocrinology. 114. 449-459 (1999)
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[Publications] Kondo Y,Tomihara K,Sakuma Y: "Sensory requirement for non-contact penile erection in the rat."Behavioral Neuroscience. 113(5). 1062-1070 (1999)
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[Publications] Wada-Kiyama Y,Kuwabara K,Sakuma Y,Onishi Y: "Localization of curved DNA and its association with nucleosome phasing in the promoter region of.."FEBS Letters. 444. 117-124 (1999)
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[Publications] 佐久間康夫: "脳科学大事典"甘利俊一,外山敬介 編集 朝倉書店. (2000)
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[Publications] 佐久間康夫(編集): "内分泌生理学講義"丸善株式会社. (1999)