1998 Fiscal Year Annual Research Report
大動脈瘤破裂の危険因子発見のためのバイオメカニクス的解析
Project/Area Number |
10480241
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 正明 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30111371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋元 弘治 東北大学, 医学部, 助手 (60302139)
大橋 俊朗 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30270812)
貞弘 光章 東北大学, 医学部, 講師 (80250778)
松本 健郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30209639)
田林 晄一 東北大学, 医学部, 助教授 (90142942)
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Keywords | 大動脈瘤 / 応力解析 / ひずみ解析 / 有限要素モデル / 3次元変形解析 / 二軸引張試験 |
Research Abstract |
大動脈瘤壁の力学特性を調べ,患者の大動脈瘤形状を非侵襲的に計測し,壁の変形挙動及び壁内の応力解析から大動脈瘤発生後の危険因子の把握と破裂診断のためのモデル作りを目的とし,本年度は以下の結果を得た. 1. 大動脈瘤の力学的性質の計測と3次元有限要素モデルの構築 大動脈瘤患者の手術時に一部切除した組織片あるいは剖検例より得られる組織片を用いて微小組織の引張試験により力学的性質を求める.力学特性試験としては,生体内における変形状態を考慮して二軸引張り試験を行う.そのための二軸引張り試験装量を現在製作中である.こうして得られた力学的性質をもとにしてひずみエネルギ密度関数を求めた上で有限要素解析を行う.3次元有限要素法解析のため基礎となる線形モデルの構築を行っているところである. 2. 大動脈瘤患者の壁運動の3次元解析 シネMRI画像において,心電図同期SPAN tagging法を用いて拡張期末期から収縮期にかけてより正確に動脈壁内腔と外壁の動きが計測し,大動脈瘤近傍に生じるひずみ,曲げ率および局所応力を求めた.その結果,健常者においても大動脈遠位弓部の小彎側と前壁,横隔膜レベルの下行大動脈前壁でひずみが大きいことが判明した.ひずみの大きさと動脈瘤形状との間には有意の正の相関がみられた.また,局所応力も遠位弓部前壁と下行大動脈横隔膜レベルで高値を示した.これらの部位は実際に大動脈瘤の破裂好発部位と一致しており,今後さらに詳細な解析を行うこととした.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 吉田出: "MRI装置を用いた胸部大動脈瘤の3次元動態解析" 脈管学. 38-8. 560 (1998)
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[Publications] 田林 晄一: "MRIで胸部大動脈瘤と大動脈瘤の動態を探る" Medical Tribune. 31-44. 33 (1998)
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[Publications] 高橋淳子: "ヒト血漿の自己蛍光の特徴および酸化による蛍光の変化の特徴" 脈管学. 38-2. 109-116 (1998)
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[Publications] 高橋淳子: "モルモットの動脈硬化モデルにおける血漿の脂質成分および自己蛍光の測定" 脈管学. 38-11. 785-794 (1998)
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[Publications] Kato,Y.: "Histological analysis of rabbit atherosclerotic aortas: close correlation between their histology and local elastic modulus" Proc of the 5th JUSSC Conf on Biomech. 28-29 (1998)
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[Publications] Matsumoto,T.: "Intramural strain analysis of atherosclerotic aorta of WHHL rabbit considering residual strain" Proc of the 5th JUSSC Conf on Biomech. 30-31 (1998)
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[Publications] Matsumoto,T.: "Mechanical and dimensional adaptation of rabbit carotid artery cultured in vitro" Medical & Biological Engineering & Computing. (印刷中).