1999 Fiscal Year Annual Research Report
グローバルな陸面水収支算定値の検証とデータベースの構築
Project/Area Number |
10490013
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
沖 大幹 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (50221148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜連川 優 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40161509)
小池 俊雄 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30178173)
住 明正 東京大学, 気候システム研究センター, 教授 (10179294)
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Keywords | 全球土壌水分プロジェクト / グローバルな水収支 / デジタルアース / 河川流量データベース / 地球環境データ可視化 / 世界河川流路網 / 陸面モデル |
Research Abstract |
全球土壌水分プロジェクト(GSWP)において11の陸面モデル(LSM)によって算定された陸面水収支とその季節変化について、地上観測河川流量等を利用してその算定精度を評価し、その結果に基づいて全地球陸面上の水収支情報のデータベースも構築した。検証にあたっては、精度の良いグローバルな流路網情報を作成し、別途世界主要河川流量データベースも構築して両者を併せて利用した。また、流路網を取り入れることによって、世界の大河川から海洋への流出量の季節変化が正しく表現される様になった。また、陸面モデルの検証としても、降水量など外力が精度よく与えられれば、ほどんどの陸面モデルが流出量の40パーセント程度、蒸発散量の18パーセント程度の誤差で年水収支をグローバルに推定できることがわかった。 完成したデータベースには、全陸地1度グリッド10日間隔で、2年分の水・エネルギーのフラックスとその収支が与えられているので、GSWPの関係者だけではなくて、広く地球環境関連の研究者、あるいは教育関係者の興味を引いている。実際、平成11年度後半に完成したデータベースのインターネット経由のアクセス数は公開以後伸び続け、現時点で5,000件以上のリクエストがかかる様になっている。これは、データを単に蓄積しただけではなくて、ウエブの特性を生かしたグラフィカルなユーザインターフェースを装備したこと等も要因であると考えられる。この実現には、本研究で構築された3万ファイルという膨大かつ形式が必ずしも一定ではない地球環境データファイルに対して自動認識を行ってウエブ上に公開するウエブ作成システムの構築が貢献している。
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[Publications] 沖 大幹,虫明 功臣: "グローバルな河川流量データセットの構築と年河川流出量の変動特性の解析"水工学論文集. 43. 151-156 (1999)
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[Publications] T. Oki, T. Nishimura and P. Dirmeyer: "Assessment of land surface models by runoff in major river basins of the globe using Total Runoff Integrating Pathways (TRIP)"J. Meteor. Soc. Japan. 77. 235-255 (1999)
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[Publications] Randal D. Koster, Taikan Oki, and Max J. Suarez: "1999 : The Offline Validation of Land Surface Models : Assessing Success at the Annual Timescale"J. Meteor. Soc. Japan. 257-263
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[Publications] R. Zhang, A. Sumi and M. Kimoto: "A diagnostic study of the impact of El Nino on the Precipitation in China"Adv. in Atmos. Sci.. 16. 229-241 (1999)
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[Publications] Eiji Ikoma, Taikan Oki, Masaru Kitsuregawa: "Development of an Earth Environmental Database Syste which Interacts with Application Software"Proc. of 1999 International Symposium on Database Applications in. 252-255 (1999)
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[Publications] 小池俊雄,吉本淳一,藤春兼久,柴田彰: "グローバルな積雪量分布推定のための衛生アルゴリズムの開発と検証"水工学論文集. 43. 211-215 (1999)
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[Publications] 沖 大幹,出口 晶子,細川 顕司,安田 文吉: "河川文化』河川文化を語る会講演集<その二>"(社)日本河川協会. 233 (1999)
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[Publications] 沖 大幹他、馬淵 和雄 編: "陸面過程の研究の現状と将来(グローバルな水循環と河川)"日本気象学会. 195 (1999)