1998 Fiscal Year Annual Research Report
電子伝達系とカップルする2原子酸素添加酵素のX線結晶構造解析と構造活性相関
Project/Area Number |
10490017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
三井 幸雄 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (40012637)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
政井 英司 長岡技術科学大学, 工学部, 講師 (20272867)
千田 俊哉 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (30272868)
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Keywords | BphA / ジオキシゲナーゼ / 芳香環分解 / 立体構造解析 / 電子伝達系 / フェレドキシン還元酵素 / X線結晶構造解析 |
Research Abstract |
本年度は、BphAを構成する各要素の立体構造解析、及び結晶化を行った。 1. BphA4の立体構造解析 BphA4(ferredoxin reductaseの一種)はBphA3(ferredoxin)を還元する電子伝達コンポーネントである。本年度は、BphA4の立体構造を重原子同型置換法により、1.9Å分解能で決定した。その結果、BphA4は、グルタチオン還元酵素と類似の立体構造を持つことが明らかになった。現在までに、ferredoxin reductaseでありながら、グルタチオン還元酵素と類似構造を持つ例は全く知られておらず、BphA4はferredoxin reductaseとしては、特異な構造を持つことが明らかになった。このことは、BphA4がグルタチオン還元酵素類から進化してきたことを示唆しており、細胞内での蛋白質の機能の変遷を知る上でも興味深い結果である。 更に、BphA4の結晶は、NADHを加えることで結晶状態のままで酸化-還元のサイクルを行うことができることを見出した。現在、決定している構造は酸化型の立体構造である。そこで、還元型の立体構造を決定するための予備実験を行い、還元型の構造解析を開始した。 2. BphA1A2複合体の結晶化 BphA1A2は、BphAの活性中心を含む最も重要なコンポーネントである。様々なstrainから得たBphA1A2の結晶化を試みた結果、Rhodococuss sp.RHA1のBphA1A2の結晶を得ることに成功した。更に、本結晶は、正方晶系に属することを明らかにした。現在、結晶化条件の最適化を行っている。
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[Publications] Tanabe,T.,Tanaka,N.,Nonaka,T.,Mitsui,Y.,Yoshimoto,T.et al.: "Roles of the Ser146,Tyr159 and Lys163 n the catalytic action of 7α-hydroxysteroid dehydrogenase." J.Biochem.(Tokyo). 124. 634-641 (1998)
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[Publications] Sugimoto,K.,Aoshima,H.,Senda,T.,Masai,E.,Fukuda,M.& Mitsui,Y: "Purification and crystallization of a protocatecuate 4,5-dioxygenase LigAB from Sphingomonas paucimobilis SYK-6." Protein and Peptide Letters. (in press). (1999)
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[Publications] Sugimoto,K.,Senda,T.,Aoshima,H.,Masai,E.,Fukuda,M.& Mitsui,Y.: "Crystal structure of an aromatic-ring-opening dioxygenase LigAB which is a protocatechuate 4,5-dioxygenase." Structure. (in press). (1999)
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[Publications] 三井幸雄、千田俊哉、野中孝昌: "「遺伝」 52巻,7号" X線で見る-生体高分子から生物マシーナリーへ-, 6 (1998)