2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10551008
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Research Institution | The National Center for University Entrance Examinations |
Principal Investigator |
前川 眞一 大学入試センター, 研究開発部, 教授 (70190288)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 克弘 東北大学, 教育学部, 教授 (90133610)
菊地 賢一 大学入試センター, 研究開発部, 助手 (50270426)
林 篤祐 大学入試センター, 研究開発部, 助教授 (70189637)
村上 隆 名古屋大学, 教育学部, 教授 (70093078)
南風原 朝和 東京大学, 教育学部, 助教授 (50156246)
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Keywords | 試験の標準化 / 試験の尺度化 / 大学入試センター試験 / 共通第1次学力試験 |
Research Abstract |
大学入試センター試験の標準化に向けて以下の研究を行った。 1.国立大学ハンドブックに記された、入試に際する選択科目のパタンに関する集計を行い、その多様性を明らかにした。国語、地歴、公民、数学、理科、外国語を課している大学は未だに多いが、それ以外の大学における選択科目のパタンは様々である。 2.大学入試センター試験の標準化のひとつの方法として、ある特定集団においては学力が不変であるとの仮定の下に、その集団の平均点と標準偏差を毎年一定とする方法を検討した。特定集団としては、学力の高い集団が安定していると考えられるため、旧帝国大学系の大学の入学者集団、ならびに、進学率の高い高等学校集団を用いた。この方法の利点は、計算が簡単であることに尽きるが、どのような集団を用いればよいかという点で議論の余地が残る。 3.共通第1次学力試験、ならびに大学入試センター試験の過去の問題の難易度を比較するために、大学1年生約400人を被験者とした実験を行った。過去の問題から、英語は25題、数学は18題の大問を抽出し、それらをバランスよくテスト冊子に配置することにより、古典的テスト理論に基づく難易度の比較を可能とするようなデータを収集した。結果として、試験問題の難易度は、毎年変動があるものの、経時的にシステマティックな変化は見られないこと、また、受験生の学力の経時的変化においても一定に傾向は存在しないという知見を得た。 4.大学入試センター試験の標準化に関して、そのユーザーであるところの、高校生5448名高校教員232名大学教員578名の意見調査を行った。その結果、各層とも、試験得点の標準化、尺度化は必要であるという意見が多数を占めた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 前川眞一,石塚智一,菊地賢一,内田照久,中畝菜穂子: "大学入試センター試験得点の標準化の試み"大学入試研究ジャーナル. 11号. 15-23 (2001)