1998 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッド式光検出器を用いたカロリメータの開発研究
Project/Area Number |
10554008
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
川越 清以 神戸大学, 理学部, 助教授 (40183785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須山 本比呂 浜松ホトニクス, 電子管事業部, 部員(研究職)
野崎 光昭 神戸大学, 自然科学研究科, 教授 (10156193)
武田 廣 神戸大学, 理学部, 教授 (30126114)
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Keywords | 光検出器 / HPD / カロリメータ / プレシャワー / シャワーマックス / シンチレータ / タイルファイバー / 粒子検出器 |
Research Abstract |
1. HPD本体の開発研究 (1) 高圧電源、恒温槽、湿度センサ、テスト光源などを用いて、HPDの基本性能のテストを行うテストベンチを構築した。 (2) 構築したテストベンチを用いて、すでに以下の測定を行っている。また、その結果を浜松ホトニクス社にこ報告し、フィードバックをかけている。 -HPD増輻率の長期安定性 HPDゲインの温度依存性 HPDにヒートサイクルをかけたときの安定性 2. HPD周辺機器の開発研究 (1) 低ノイズの前段増幅器を用いたHPD信号の読み出し回路を製作した。ただし、まだHPDと一体ではなく、外付の回路である。 (2) 波長変換ファイバーを用いたシンチレータ光の読み出し法の開発に取り組んでいる。 -非常に薄い(1ミリ厚)シンチレータ板からの読み出し 短冊状のシンチレータ板からの読み出し 3. HPDを利用した粒子検出器プロトタイプの製作 (1) HPDを光読み出しに用いる粒子検出器のプロトタイブとして、プレシャワーカウンターおよびシャワーマックスカウンタの設計、製作およびシミュレーションを進めている。これらのカウンタを電磁カロリメータの前部に設置することで、粒子の識別能力を高めることができる。 -プレシャワーカウンタは4ミリ厚の鉛板と1ミリ厚のシンチレータ板のサンドイッチ型であり、タイル・ファイバー方式でシンチレータ光を光検出器の光電面まで導く。 -シャワーマックスカウンタは5ミリ厚のシンチレータ板を短冊状に並べ、各シンチレータからの光を、やはりタイル・ファイバー方式で光検出器の光電面まで導く。 (2) 上記プロトタイプ検出器を1999年度前半に完成させ、宇宙線を用いたテストの後、米国フェルミ国立加速器研究所の高エネルギービームを用いて性能評価を行う予定である。
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