1999 Fiscal Year Annual Research Report
ギホードマクマホン冷凍機冷却型ヘリウムフリー希釈冷凍機の試作開発
Project/Area Number |
10554014
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
深瀬 哲郎 東北大学, 金属材料研究科, 教授 (90005900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野島 勉 東北大学, 極低温科学センター, 助教授 (80222199)
佐々木 孝彦 東北大学, 金属材料研究科, 助教授 (20241565)
小林 典男 東北大学, 金属材料研究科, 教授 (40111306)
上岡 泰晴 大陽東洋酸素株式会社, BMEP超低温事業部, 研究主幹
中村 慎太郎 東北大学, 極低温科学センター, 助手 (20292310)
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Keywords | 希釈冷凍機 / ギホードマクマホン冷凍機 / 超低温 |
Research Abstract |
本年度は以下にあげる各項目について試作、試験を行った。 1,前年度に取り付けを行ったギホードマクマホン冷凍機単体での試験運転を行い、各温度ステージにおける最低到達温度の確認を行った。この結果導入ガスラインから熱輻射によると思われる熟侵入があり4Kステージの最低到達温度が初期の目標値(4K以下)より若干高く(4.5K)なっていた。これを改善するためにガスラインに40Kステージにおいて熱輻射よけ用の配管を新たに増設するべく改良を施している。その他の点については長時間安定性を含めて問題は発生していない。 2,前年度に設計、一部製作した希釈冷凍機部の最終組み立て、漏れのチェックを行った。希釈冷凍機部の最終組み立て段階において2重管式熱交換器部と分留器部のつなぎの部分において微小な漏れがあることがわかりこの部分の再製作を行う必要があった。このため本年度中には組み立て完了に至らなかった。すでに必要部品の製作は修了しているので次年度に早急に組み立て、試験を完了する予定である。 3,試験運転時に必要なガスハンドリングシステムの最終試験を行い、漏れのないことを確認した。今後運転に必要なヘリウム3,ヘリウム4混合ガスを充填し次年度の試運転に備える。これと平行して真空排気系、温度測定系の整備を行った。温度測定系には本年度備品として購入した交流抵抗ブリッジを組み込んだ自動測定システムを整備した。この測定システムにより同時に8箇所の温度測定とヘリウム3ガス循環量を長時間にわたって計測できるようになった。 4,簡易型の希釈冷凍機部の設計を行った。2重管式熱交換器部に設計の変更が必要になるため現在慎重に設計、検討を進めている。 以上のように本年度は進捗状況に若干の遅れがあったが、次年度における試運転は問題なく行える結果が得られらた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Sasaki and T.Fukase: "Spin splitting at the high-magnetic-field phase transition of the organic conductor α-(BEDT-TTF)_2KH_g(SCN)_4"Physical Review B. 59. 13872-13877 (1999)
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[Publications] M.Inada et al.: "First order vortex phase transition in the organic super conductor X-(BEDT-TTF)_2Cu(NCS)_2"J. Low Temp. Phys.. 117. 1423-1427 (1999)