1998 Fiscal Year Annual Research Report
周波数連続掃引が可能なマイクロ波・ミリ波スペクトロメータの開発
Project/Area Number |
10554015
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
前田 京剛 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70183605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花栗 哲郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40251326)
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Keywords | ブロードバンド測定 / ベクトル・ネットワーク測定 / Nd_<2-x>Ce_xCuO_4 / 薄膜 / 周波数連続掃引 |
Research Abstract |
(1) 非共振型(ブロードバンド)のミリ波スペクトロメーターを作製するため、ミリ波領域のベクトルネットワークアナライザーを導入し、室温で、(a)校正等を含めた一連の必要操作を習得し、(b)解析方法を再検討し、(c)反射並びに透過測定を行った。現在クライオスタット部を作成中である。これが完成すれば、薄膜試料を用いた、ブロードバンド反射測定の試験が可能になる。一方で、従来の空洞共振器を用いた方法で、60GHz、100GHzにおいて、高温超伝導体Nd_<2-x>、Ce_xCuO_4(NCCO)薄膜の複素応答測定を行い、薄膜測定における最善の試料装着法、最適な試料サイズ、最適な基板材料等について検討した。その結果、超伝導状態でNCCO薄膜の表面インピーダンスを測定することに成功した。その副産物として、(a)測定したNCCO薄膜がきわめて良質(現在世界で最高水準)であること(b)その低温の表面リアクタンス(磁場侵入長)の温度依存性がいわゆるTリニアよりもかなり緩いという、昨年我々が良質バルク単結晶で得た結果を確認することができた。 (2) 同軸ケーブルを用いたブロードバンド測定も準備中であり、現在、クライオスタットの設計が終了し制作中、また、校正キットの導入が完了した段階である。(1)の導波管システムとの性能比較を来年度行う予定である。 (3) 当初予定したハイブリッド空洞については、今年度全く着手できなかったが、今年度(1)に取り組んだ感触では、(1)および(2)の方針の継続を優先させた方が良いと考えている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Hanaguri: "“Nonlinear Josephson plasma resonance in Bi_2Sr_2CaCu_2O_y"" Phys.Rev.B(rapid communication). 58. R8929-8932 (1998)
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[Publications] H.Kitano: "“c-axis microwave conductivity of Bi_2Sr_2CaCu_2O_y in the superconducting state"" Phys.Rev.B. 57. 10946-10950 (1998)
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[Publications] T.Tsuboi: "“Local density fluctuations of moving vortices in the solid and liquid phases in Bi_2Sr_2CaCu_2O_y"" Phys.Rev.Lett.80. 4550-4553 (1998)
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[Publications] Y.Tsuchiya: "“Effects of heavy-ion irradiation on the Josephson plasma resonance in the mixed state of Bi_2Sr_2CaCu_2O_y"" in “Proceedings of the 8th International Symposium on Superconductivity" Gifu,Japan (Springer-Verlag,Tokyo). 103-106 (1998)
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[Publications] T.Hanaguri: "“Reduction of the superfluid density in the vortex-liquid phase of Bi_2Sr_2CaCu_2O_y"" Phys.Rev.Lett.82. 1273-1276 (1999)
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[Publications] A.Maeda: "“Magnetic field dependence of the surface impedance in Superconductors"" Superconductivity Review. 3. 1-49 (1998)