1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10554017
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
櫻井 誠 神戸大学, 理学部, 助教授 (90170646)
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Keywords | 多価イオン / 電子ビームイオン源 / ナノ構造 / 表面科学 |
Research Abstract |
本研究では、多価イオン発生装置として、電気通信大学レーザー極限技術研究センターに設置されている、電子ビーム型イオン源(Electron Beam Ion Source;EBIS)を用い、EBISで生成される多価イオンを、多価イオン輸送系により多価イオン照射実験装置に導き、固体表面への照射実験などを行う。 多価イオン照射実験装置では、原子的に清浄な半導体などの固体の表面を超高真空中に作成し、多価イオン照射前後での原子レベルでの表面層の構造変化を走査型トンネル顕微鏡で観察するとともに、多価イオンと固体表面との衝突により表面層で起こるさまざまな過程を解析するため、散乱イオン、脱離イオン、放出電子などの放出粒子を弁別し、さらに衝突時に放出される光子のエネルギーを同定する。 本年度は、多価イオンの照射により表面から飛び出す散乱イオン、脱離イオン、放出2次電子を同時に計測し、2次電子放出の収率と散乱イオンの散乱角あるいは脱離イオンの電荷状態との相関を計測するためのシステムを開発した。2次電子放出の収率測定には試料や真空容器から20KV程度浮かせた半導体検出器を用いているため、光ファイバーを介した検出器の信号伝送系を構成した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] I.Yamada: "Electron capture cross sections in slow highly charged ion-atom and -mdecule collisions"Proc.21th Int.Conf.on Phys.of Electronic and Atomic Collisions. 553 (1999)
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[Publications] T.Hirayama: "Electronic excitation induced desorption of excited atoms and excimers from the surface of solid Ne"Proc.21th Int.Conf.on Phys.of Electronic and Atomic Collisions. 718 (1999)
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[Publications] H.Kuramoto: "High energy operation of the Tokyo-electron beam ion trap"Rev.Sci.Instrum. (発表予定).