2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10554036
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Research Institution | NIIGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
赤阪 健 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60089810)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 吉隆 信越化学工業株式会社, シリコーン電子技術研究所, 主任研究員
若原 孝次 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (40303177)
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Keywords | フラーレン / 有機ケイ素化号物 / 有機ゲルマニウム化合物 |
Research Abstract |
金属原子がフラーレンの空洞内にトラップされ外界から隔離された金属内包フラーレンは、一つの巨大疑似原子-スーパーアトム-、即ち、金属元素とフラーレン分子からなる全く新しい複合元素としての性質を持つと予想される新奇な物質である。ランタニド金属原子がフラーレンの炭素ケージの中に内包されたLa@C82は、La(3+)C82(3-)の電子構造をもち、その酸化還元電位は、空のフラーレンよりも低い。即ち、容易に電子の授受を起し得る物質である。この興味ある金属内包フラーレンをドーパントとして用い、ポリシランの光伝導を調べた。 光ビスシリル化反応により、ケイ素化フラーレンのポリマー合成を試みた。さらに、ポリシラン自身の光分解によるシリルラジカルを、フラーレンで捕捉する可能性を検討する。即ち、ポリシラン及びオリゴシランの主鎖へのフラーレンの取り込みを検討し、C60を主鎖に組み込んだポリシランの合成に成功した。また、同時にオリゴシランが環状に付加したケイ素化フラーレンの合成にも成功した。 ケイ素化フラーレンポリマーの光導電性材料としての有用性を確立した。
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[Publications] T.Akasaka: "A First Photochemical Bis-germylation of C60 with Digermirane"Org.Letters,. 2. 2671-2674 (2000)
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[Publications] Y.Maeda: "C60-sensitized bis-silylation of nitrile and carbonyl compounds with disilirane"J.Organomet.Chem. 611. 414-419 (2000)
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[Publications] T.Wakahara: "Photochemical bis-silylation of C60 : synthesis of a C60 main chain polysilane"J.Organomet.Chem.. 611. 78-84 (2000)
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[Publications] Y.Sasaki: "Photoinduced electron-transfer reaction between C60 and cyclic silicon compounds"J.Organomet.Chem.,. 599. 216-220 (2000)
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[Publications] T.Akasaka: "Silylfullerenes"J.Synth.Org.Chem.,Jpn.,. 53. 1066-1076 (2000)
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[Publications] Y.Maeda: "Metal-free Bis-Germylation : C60 -Sensitized Reaction of Digermirane with Benzonitrile"ITE Letters,. 1. 408-411 (2000)