2000 Fiscal Year Annual Research Report
超高輝度白色パルス光による皮膚内部の分光断層映像法の研究
Project/Area Number |
10555017
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊東 一良 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80113520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 歴 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90314377)
小西 毅 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90283720)
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Keywords | 超短光パルス / 広帯域白色光パルス / 自己位相変調 / 空間コヒーレンス / 分光断層像 / 低コヒーレンス干渉法 |
Research Abstract |
本研究では、白色コンティニュアム光を安定に発生させる方法を開発し、これを利用して人体の皮膚内部の分光学的断層像を再生する方法の可能性を実証することを目的としている。本年度は、1)フィラメントアレイの制御および単一スーパーコンティニュアム光源の合成と安定化を実験的に検討する、2)分光断層映像法による生体の観察実験を行い、人体の皮膚内部の分光学的断層像を再生する技術の確立する予定であった。以下に本年度に得られた結果を挙げる。 白色コンティニュアム光のコヒーレンス測定とフィラメントの制御 単一レンズを用いて超短光パルスを媒質中に集光することにより得られるマルチフィラメント間の空間コヒーレンスに関して、実験による報告はなかった。今回はじめて、チタンサファイアレーザー光パルスを固体・液体中に単一レンズを用いて集光することにより得られるマルチフィラメント間には高い空間コヒーレンスが存在することを実験により示した。この結果は、Jpn.J.Appl.Phys.に掲載済みである。 分光断層映像法 分散型干渉分光トモグラフィーシステムを用いてエビなどの甲殻類をはじめとした生物組織の分光断層画像を測定し,評価を行った.以上の結果は、Optics Japan 2000にて発表済みあるいは、平成13年春の応用物理学会,CLEO/Pacific Rimにて発表予定である。また論文誌に投稿予定である。人体の皮膚内部への応用実験、スーパーコンティニュアム光源の安定化が不十分なため実施できなかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 伊東一良,渡辺歴: "広帯域高輝度光源による低コヒーレンス干渉計"光学. 29・11. 608-614 (2000)
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[Publications] Wataru Watanabe and Kazuyoshi Itoh: "Coherence spectrotomography : optical spectroscopic tomography with low-coherence interferometry"Optical Review. 7・5. 406-414 (2000)
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[Publications] Wataru Watanabe and Kazuyoshi Itoh: "Spatial coherence of supercontinuum emitted from multiple filaments"Japanese Journal of Applied Physics. 40・2A. 592-595 (2001)
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[Publications] 伊東一良(分担執筆): "技術予測レポート 1巻 21世紀に期待される技術〜その将来展望 エレクトロニクス・IT/オプトエレクトロニクス技術編(日本ビジネスレポート株式会社)"マルチスペクトル画像技術の将来. 53-63 (2000)