2000 Fiscal Year Annual Research Report
微小部X線応力測定に基づく金属基複合材料の疲労損傷検出システムの開発
Project/Area Number |
10555028
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
秋庭 義明 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (00212431)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 忠二 (株)マックサイエンス, 研究員
田中 拓 名古屋大学, 難処理人工物研究センター, 講師 (80236629)
田中 啓介 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (80026244)
安達 修平 ヤマハ発動機(株), 技術本部・研究員
|
Keywords | 金属基複合材料 / 疲労 / き裂発生 / X線応力測定 / 残留応力 / 破壊力学 / メゾメカニックス |
Research Abstract |
1.φ0.5mm以下の集光が可能なX線導管を強力X線回折装置に装着し,微小領域の応力測定を可能とした. 2.炭化ケイ素粒子(平均粒径3,30utm,V_f=20%)強化アルミニウム合金複合材料(SiCp/2024-T6)の疲労試験を行い,疲労繰返しにともなう各相の半価幅を測定し,疲労繰返しによっては変化しないことを示した. 3.疲労繰返しに伴う各相の残留応力の変化を測定し,寿命の5〜17%以上で繰返しとともに残留応力が圧縮に大きくなることを示した. 4.応力測定台に装着可能な荷重負荷治具を製作し,無負荷状態および負荷荷重下での応力測定を可能とした.疲労繰返しとともに各相の応力負担分は減少し,これは,強化相と母相のはく離および母相におけるき裂発生および伝ぱが原因であることを明らかにした. 5.切欠き半径0.3mmの片側切欠き材の切欠き底近傍の応力分布を負荷荷重下で測定し,巨視的な応力分布は有限要素法による解析結果とよく対応することを示すとともに,本研究によって開発された微小部応力測定システムの有効性を示した. 6.開発したシステムを用いて,残留応力および負荷状態での各相の応力負担分を測定することによって,粒子分散型複合材料の疲労寿命評価が可能であることを示した.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Yoshiaki Akiniwa: "Neutron Diffraction Study of Thermal Residual Stress in Ceramics Composites"Material Science Research International. 6・1. 281-286 (2000)
-
[Publications] 秋庭義明: "微視組織的疲労き裂の伝ぱシミュレーション"材料. 46・9. 1002-1009 (2000)
-
[Publications] 秋庭義明: "中性子回折法法によるセラミックス複合材料の熱残留応力測定"材料. 47・7. 742-747 (2000)
-
[Publications] Keisuke Tanaka: "Fatigue Threshold of Discontinuously Reinforced Aluminum Alloy Correlated to Tensile Strength"International Journal of Fatigue. 22・5. 431-439 (2000)
-
[Publications] 秋庭義明: "炭化ケイ素粒子強化アルミニウム合金の疲労過程における相応力変化に関する研究"日本材料学会第36回X線材料強度に関するシンポジウム講演論文集. 308-313 (2000)
-
[Publications] 秋庭義明: "微視組織と相互作用する疲労き裂の塑性誘起き裂閉口の解析"日本機械学会論文集(A編). 66・646. 1165-1171 (2000)