複合金属粉末の反応焼結による傾斜機能構造金型の開発研究

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 10555037
• Research Institution: SHIZUOKA UNIVERSITY
• Principal Investigator: 中村 保 静岡大学, 工学部, 教授 (70023322)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 今泉 晴樹 静岡大学, 工学部, 教務員 (80303535) ; 早川 邦夫 静岡大学, 工学部, 助手 (80283399) ; 田中 繁一 静岡大学, 工学部, 助教授 (60197423) ; 山縣 裕 ヤマハ発動機, 研究開発センター, 主任技師
• Keywords: 複合金属粉末 / 反応焼結 / 放電プラズマ焼結 / 傾斜機能構造 / 金属間化合物 / メカニカルアロイング / 金型 / 硬さ試験

Research Abstract

1.Cu-Al素粉末およびTi-Al素粉末をメカニカルアロイングしたのち、放電プラズマ焼結SPSにより,比較的低面圧でも焼結温度を高くすることにより,ホットプレスHPと同等の機械的性質を有する焼結体を得ることが可能である.さらに,SPSはHPに比べて1/10程度の非常に短い熱処理時間で同等の焼結体を成形可能である.これは,SPSの直接通電加熱による優れた熱効率に因るところが大きいと考えられる.
2.SPSによるCu-33at%Al素粉末の加圧反応焼結において,面圧30-70MPa,温度800℃,時間10minの条件で,相対密度100%,硬さHV=757,圧縮破壊応力σ=1.23GPaが得られた.また,その焼結体内には,金属間化合物Cu_9-Al_4およびCuAlが形成されることが確認された.
3.SPSによるTi-50at%Al素粉末の加圧反応焼結において,面圧30-70MPa,温度850℃の条件で,相対密度100%,硬さHV=600,圧縮破壊応力σ=2.5GPaが得られた.また,その焼結体内には,金属間化合物TiAlおよびTi_3-Alが形成されることが確認された.
4.Ti-Al素粉末の焼結において,焼結温度850℃までは加圧面圧の増加に伴い相対密度および硬さ,圧縮破壊強度ともに増加するが,焼結温度900℃以上では面圧pよりも焼結温度が支配的となる.
5.焼結体を直径14mmで,高さ20mmまで厚くした場合でも,常温で圧密面圧をp=400MPa以上とし,焼結温度900℃,面圧p=30MPaでSPSによる焼結を行うことによる相対密度100%,硬さHV=400が達成できる.
6.金型を想定した断付円柱体の成形を試みた結果,常温圧密した素材を重ねて焼結することにより,十分な相対密度が得られたが,硬さは必ずしも十分ではないことがわかった.

Research Products

• [Publications] T.Nakamura: "Near net shape manufacturing of lightweigh parts including Ti-Al"Proc.of 31st ISATA,Material for Enegy Efficiet Vehicles. 31-1. 481-488 (1998)
• [Publications] T.Nakamura: "Sparh Plasma Sintering Process of Composite Material Parts including Cu-Al"Proc.of 6th Japan Int.SAMPE Symposium. 6-1. 432-437 (1999)
• [Publications] 中村保 ほか4名: "Ti-Alの反応焼結粉末成形に関する研究"平成10年度塑性加工春季講演会講演論文集. 37-38 (1999)
• [Publications] 中村保 ほか4名: "面電加圧反応焼結によるTi-Al金属間化合物の成形特性"平成12年度塑性加工春季講演会講演論文集. (2000)