1999 Fiscal Year Annual Research Report
シュリンクフィッタを用いた超高分解能ドライプロセスセッターの試作研究
Project/Area Number |
10555050
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
新田 勇 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (30159082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 利昭 新潟大学, 工学部, 教授 (50134953)
大橋 修 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (00283002)
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Keywords | 機械要素 / 締結要素 / シュリンクフィッタ / ドライプロセス / 超精密接合 / スポット径 / レーザー / スキャナー |
Research Abstract |
いわゆるマルチメディア化により,通常の文書でも文字以外に画像を扱いことか多くなっているが,画像データを紙等に高精度に印刷することは難しい.インクジェットプリンター等,安価なプリンターはあるが,印字スピードを問題にする上ではレーザープリンター遠く及ばない.レーザープリンターの印字速度と印字品質を左右するものは,レーザー光を感光ドラムの母線上に走査させるためのポリゴンミラーを備えたレーザースキャナー(ドライプロセスセッターと呼ばれる)である.すなわち,回転速度3万〜5万rpmでもポリゴンミラーが超高精度に回転することを保証することが必要である.申請者らのグループは,シュリンクフィッタという新しい機械要素を用いて,光学部品の接合に締りばめを適用するという従来タブーとされていた技術に挑戦した.その結果,ボリゴンミラー回転の動特性を約10倍改善した.シュリンクフィッタを用いた接合技術は限界に達しているわけではなく工夫を凝らすことで,さらに飛躍的に性能を上げることができる.本研究の目的は,10,000dpiの超高分解能を持つドライプロセスセッターを試作することである.昨年度は,主に数値計算により,接合後のミラー面の変形具合や,3万回転したときのミラー面の変形具合を調べた.本年度は,ジッター測定装置を組上げて,実験によりジッタ測定を行った.また,ポリゴンミラーの反射面の形状をレーザー干渉計により測定した.そして,反射面の精度がジッターに及ぼす影響を考察した.シュリンkフイッタを用いる利点は,ポリゴンミラーのジッター値が改善されることに限らず,空気動圧軸受への接合や分解再組立が簡単になることである.今後は,このことが可能であるかを調べる予定である.
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