1999 Fiscal Year Annual Research Report
表面改質歯車の歯面損傷機構とその予知・診断に関する展開研究
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10555052
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
吉田 彰 岡山大学, 工学部, 教授 (40033146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 正憲 岡山大学, 工学部, 助手 (10314650)
大上 祐司 香川大学, 工学部, 助教授 (60203709)
藤井 正浩 岡山大学, 工学部, 助教授 (80209014)
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Keywords | 表面改質 / 歯車 / トライボロジー / 歯面損傷 / 振動 / 騒音 / 摩耗 / 摩擦 |
Research Abstract |
本年度においては,真空用の歯車試験機,二円筒試験機およびピンオンディスク試験機,ならびに通常環境用の同様の試験機を用いて,昨年度の実験結果に基づき設計,製作された各表面改質試科について,摩耗,表面接触疲労,スカッフィング損傷および強さに関する実験を実施した.実験に用いた表面改質は,還元剤を種々変化させた無電解ニッケルめっき,自己潤滑性粒子をめっき層内に分散させた複合めっき,高温潤滑性を重視して開発された高機能材料のほか,ショットピーニング処理を加えた浸炭硬化鋼である.運転に伴う表面形状および表面性状の変化を,レーザ顕微鏡,X線残留応力測定器,歯形測定器等で解析し,損傷の予知・診断解析,振動解析,接触応力解析,熱解析,トポグラフ解析を行い,これらの解析結果より表面損傷を考察し,表面改質歯車の歯面損傷,強さおよび損傷予知・診断法を検討した.得られた主な結果は以下のとおりである.(1)無電解ニッケルめっきの場合,還元剤により高真空中摩擦・摩耗特性は変化し,ホウ素を還元剤とした場合に低摩擦であった.また,めっき層内の自己潤滑性粒子は低摩擦効果を有すが,粒子径および含有量がめっき強度に影響を及ぼした.これらの結果から新たな組み合わせによる複合めっきを提案し,来年度に実施する予定である.真空中歯車試験の付加的な成果として,運転中の平均歯面摩耗量を連続的に計測する手法が開発された.(2)歯車運転中の歯元ひずみおよび歯車箱振動のウェーブレット変換解析から,歯車材料による制振効果の相違およびかみあい周波数付近の信号の強度変化からの歯面損傷程度の予測方法を明らかにした.(3)歯車の疲れ強さに及ぼすショットピーニングの影響を調べ,浸炭硬化材の疲れ強さ向上のためのショットピーニング条件を定性的に明らかにした.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 吉田 彰: "ウェーブレット変換を用いたローラ表面損傷診断に関する考察"日本機械学会論文集(C編). 65・630. 738-744 (1999)
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[Publications] 吉田 彰: "Evaluation of Dynamic Performances of Sintered and Steel Spur Gears by Wavelet Transform"Proceedings of 4^<th> World Congress on Gearing and Power Transmission. 2. 1537-1548 (1999)
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[Publications] 吉田 彰: "表面改質されたSUS440C製平歯車の高真空中における摩擦・摩耗特性"日本機械学会論文集(C編). 65・632. 1661-1668 (1999)
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[Publications] 吉田 彰: "表面改質ローラの高真空中における摩擦-摩耗(平歯車試験とローラ試験の比較)"日本機械学会論文集(C編). 65・633. 2034-2041 (1999)
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[Publications] 吉田 彰: "鋼ローラの転がり疲れに及ぼす表面改質の影響(純転がり接触の場合)"日本機械学会論文集(C編). 66・641. 275-282 (2000)