1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10555060
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻 裕 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10029233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 寿裕 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80234045)
田中 敏嗣 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90171777)
吉岡 宗之 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10029267)
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Keywords | 混相流 / 固気二相流 / 流動層 / 数値シミュレーション / PIV / 離散要素法 |
Research Abstract |
大きな記憶容量を搭載した計算機を導することで、離散要素法(DEM)計算における粒子数をこれまでの数万個オーダーから数十万個オーダーにまで引き上げた。応用例として、単粒子破壊、鉛直管内高濃度固気二相流、3次元流動層の数値シミュレーションを行った。以下にそれぞれの概略を説明する。 単粒子破壊: 小さな球形粒子の集合体で大きな粒子を表現し、その粒子を破壊する数値シミュレーションを行った。粒子配列が結晶構造を持つことによる異方性を解消するため、粒径分布を持った粒子をランダム充填する方法で大きな粒子を作成した。その結果、圧縮過程における等方性を実現できることが示された。 鉛宥管内高濃度固気二相流: 対象を細長い鉛直管内の高濃度固気二相流に絞った計算コードを開発した。流動現象の1次元性を利用して計算を簡略化し、計算負荷の軽減を試みた。また軸方向には周期境界条件を用いた。同じ幾何形状の実験装置を作製し、流れが十分に発達した位置での濃度変動を測定することで粒子濃度パターンが定性的に一致することを示した。 3次元流動層: 既存の2次元流動層に対する計算コードを拡張し、3次元流動層の数値計算コードを開発した。同じ幾何形状の実験装置を作製し、気流速度を変化させたときの粒子流動パターンの変化を比較した。その結果、両者で流動パターンがよく一致することを示した。 一方、実験における瞬時の粒子速度分布を得るために粒子追跡計測(PIV)システムを開発した。本PIVシステムを2次元流動層内粒子運動に適用し、DEM計算と個々の粒子レベルでの運動の比較を行った。壁面の影響を無視した計算との比較であったため、定量的な差はあったものの、気泡周囲の粒子運動などにおいて両者の間でよい一致が見られた。
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[Publications] 川東亨和: "鉛直管内プラグ流の準3次元的数値解析" 混相流シンポジウム'98(第17回)講演論文集. 15-16 (1998)
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[Publications] 川口寿裕: "流動層の3次元流動解析" 混相流シンポジウム'98(第17回)講演論文集. 23-24 (1998)
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[Publications] 川東亨和: "離散要素法を用いた鉛直管内高濃度固気二相流の数値解析" 日本機械学会関西支部第74期定時総会講演会講演論文集. (発表予定). (1999)
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[Publications] 中田浩市: "DEMによる単粒子破壊の数値シミュレーション" 日本機械学会関西支部第74期定時総会講演会講演論文集. (発表予定). (1999)