1998 Fiscal Year Annual Research Report
50-70℃の低温排熱駆動型アドバンスト吸着冷凍システムの開発
Project/Area Number |
10555066
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
柏木 孝夫 東京農工大学, 工学部, 教授 (10092545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋澤 淳 東京農工大学, 工学部, 助教授 (10272634)
SAHA B.B. 東京農工大学, 工学部, 助手 (20293011)
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Keywords | 吸着 / 冷凍 / 低温駆動 / シリカゲル / 水 |
Research Abstract |
本研究ではエネルギー需要増大や未利用エネルギー回収の観点から有効と考えられる二段型吸着冷凍機の性能解析を行なっている。本年度では、まずシミュレーションによる二段型吸着冷凍機の性能解析を行ない、合わせて二段型吸着冷凍機の試験機を西淀空調機株式会社に製作を依頼し今年3月中旬に設置予定となっている。まずシミュレーションから得た知見について記述する。 二段型吸着冷凍機はその作動熱源温度が50℃から70℃のため低温排熱回収・エネルギーのカスケード的利用を考えた場合非常に有効なシステムがある。本研究では、温水入口温度、冷却水入口温度、サイクル時間、伝熱面積、シリカゲル充填量等の影響についてシミュレーションにより検討を行なった。その結果 1. 二段型吸着冷凍サイクルは温水と冷却水の温度差が10℃のように小さくても駆動可能である。 2. 冷却水温度が37℃程度でもサイクル形成が可能である。 3. 冷熱需要が多い時には短いサイクルで、また少ないときには長いサイクルで駆動することにより熱の有効利用が可能になる。 4. カスケード型とパラレル型では30℃の冷却水に対し、55℃よりも高い熱源で駆動する場合、カスケード型のほうがより効率よく駆動することができる。 等の知見を得ることができた。この事より二段型吸着冷凍サイクルの有効性を確認することができた。更に試験機によりシュミレーションとの比較を行い、二段型吸着冷凍システムの、未利用エネルギー回収の観点からの実現性についての検討を行なう。
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