1999 Fiscal Year Annual Research Report
表面の熱ふく射現象計測のための高速スペクトル分光法の展開
Project/Area Number |
10555068
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
牧野 俊郎 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30111941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若林 英信 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00273467)
松本 充弘 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10229578)
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Keywords | 熱ふく射物性 / ふく射伝熱 / ふく射応用計測 / インプロセス計測 / 分光測定 / 表面診断 / 表面あらさ / 表面被膜 |
Research Abstract |
工業装置や自然界の実環境下にある実在表面は,実験室の清浄な光学鏡面とは著しく異なり,表面にはミクロなあらさがあり,その表面はなんらかの被膜で覆われているのがふつうである.加えて,その表面状態は実環境下で時々刻々にも変化する.また,積極的に表面状態を変化させる表面の物理・化学プロセスも実用化されている.このような実在表面について,その熱ふく射特性を伝熱の評価のために明らかにし,あるいは,ふく射を応用する表面状態診断法を確立するには,分光学的な手法を検討するのが望ましい. 本研究では,第1に,近紫外から赤外にいたる0.32〜14μmの広い波長域のスペクトルを1台の装置で繰り返し測定できる高速ふく射スペクトル測定装置の開発を展開しつつある.本年度には,とくに測定の波長域を赤外の長波長域に拡張するため,光学系と電子回路部の充実に努めた.第2に,この装置を用いて,高温大気酸化過程にある金属表面の時々刻々に変化する表面の反射・放射スペクトルの推移を調べる実験を行った.表面酸化と表面被覆の結晶粒の成長にともなうふく射の干渉・回折現象が規則的に生起・推移することがわかった.この現象に注目して,第3に,そのような実在表面の温度と性状を時々刻々に診断する表面状態のインプロセス診断アルゴリズムを改良・提案することを試みた.そこでは,測定されたスペクトルの反転解析に耐える簡明な実在表面のふく射反射・放射モデルを示した.検証実験を行い,そのすぐれた性能を例証した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 若林英信: "実在表面の熱ふく射特性研究のための分光計測装置"第20回日本熱物性シンポジウム講演論文集. 483-486 (1999)
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[Publications] 若林英信: "金属のあらい表面におけるふく射反射の角度特性とその伝熱パラメータ表現(第3報)"第20回日本熱物性シンポジウム講演論文集. 487-490 (1999)
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[Publications] 牧野俊郎: "熱ふく射物性・特性データの熱物性データベースへの登録法"第20回日本熱物性シンポジウム講演論文集. 515-518 (1999)
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[Publications] Makino T.: "Directional Characteristics of Radiation Reflection on Rough Metal Surfaces with Description of Radiation Heat Transfer Parameters"JSME International Journal, Ser. B. Vol.42・No.4. 745-751 (1999)
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[Publications] Makino T.: "Experimental Evaluation of Radiation Reflection Characteristics of Real Surfaces for Heat Transfer Computation"Proceedings of Symposium on Energy Engineering in the 21th Century. Vol.2. 604-612 (1999)
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[Publications] 若林英信: "高速ふく射スペクトル法による金属実在表面の温度・性状診断"第37回日本伝熱シンポジウム講演論文集. (発売予定). (2000)