1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10555078
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
樋口 俊郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10111569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
脇迫 仁 株式会社 安川電機, 基礎研究所, 課長(研究職)
山本 晃生 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40313035)
岡 宏一 高知工科大学, 知能機械システム工学科, 助教授 (10160649)
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Keywords | 非接触浮上 / ハンドリング / 搬送 / シリコンウェハ / ガラス / 静電気力 / 空圧ベアリング / クリーン環境 |
Research Abstract |
半導体製造工程や,液晶ディスレイ等の製造工程においては,ウェハ・ガラス板等の接触支持に起因する傷付きや塵埃微粒子の付着が,電極パターンの微細化に伴い,より大きな問題となってきている.また,特に液晶ディスプレイ等の薄型ディスプレイの分野においては,基板の大型化と薄型化に伴い,基板のたわみの問題から,従来方法によるハンドリングは困難になる一方である.そこで,本研究では,上記の問題を解決すべく,液晶用ガラスやシリコンウェハ等の薄板状部材を,非接触で搬送するシステムを開発した.主要な成果としては,次の2点が挙げられる.(1)薄板状部材を非接触浮上ハンドリングする静電浮上ハンドリングチャックを開発した.電極面を細かい多数個の電極ユニットに分割し,各部局の浮上ギャップを対応する電極ユニットで制御することで,薄板状部材を静電気力で非接触浮上ハンドリングすることに成功した.これにより278mm×78mm×0.05mmのアルミ板を浮上ハンドリングできた.また,独特の電極形状を考案したことによって,絶縁体である385mm×130mm×0.7mmのソーダ石灰ガラス板を安定に浮上ハンドリングすることにも成功した.(2)空気浮上と静電気推進力を組み合わせて長距離搬送に向く搬送手法を開発した.従来の空気浮上では,搬送時の基板の揺れや,搬送開始・終了時の応答の遅さが問題とされていたが,静電気推進力と組み合わせることにより,これらの問題を解決すつことに成功した.上記(1)でも用いた独特の電極形状を利用することで,52mm×52mm×0.7mmのソーダ石灰ガラス板を,左右の揺れを±0.5mm以下に抑えながら,150mm/sの搬送速度で安定に直進搬送することに成功した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Fowlai POH: "Non-contact Transportation System for Thin Glass Plate Utilizing Combination of Air Bearing and Electrostatic Force"Proceedings of the 38th SICE Annual Conference. 1053-1058 (1999)
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[Publications] Fowlai POH: "Non-contact Handling System for Thin Plate Utilizing Electrostatic Force"Proceedings of 9th International Conference on Production Engineering. 199-204 (1999)
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[Publications] 傅 寶莱: "静電気吸引力を用いた薄いガラス板の非接触ハンドリング装置"第11回「電磁力関連のダイナミックス」シンポジウム講演論文集. 240-245 (1999)
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[Publications] 傅 寶莱: "静電気力と超音波浮揚力と組合せた薄いガラス板の浮上直進駆動システム"第10回「電磁力関連のダイナミックス」シンポジウム講演論文集. 17-20 (1998)
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[Publications] 傅 寶莱: "薄板ガラスの空気圧浮上静電気力直進駆動システム"1998年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 559 (1998)
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[Publications] 岡 宏一: "柔軟物を静電気浮上させる時の一考察 -2次元での解析-"Dynamics and Design Conference '99 講演論文集. Vol.B. 83-84 (1999)