1998 Fiscal Year Annual Research Report
任意形状の弾性体を入力装置とすることが可能な知的3次元形状操作インタフェース
Project/Area Number |
10555079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村上 存 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20212251)
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Keywords | ヒューマン・インタフェース / 3次元形状操作 / 直接・直観的入力装置 / ニューラル・ネットワーク / CAD / 形状モデリング / コンピュータ・グラフィックス |
Research Abstract |
本研究の目的は,弾性体の入力装置に,素手で曲げる,ねじる等の直観的な変形操作を加えることにより,コンピュータ中の3次元形状モデルが連動して変形する,新しい3次元形状操作インタフェースを実現することである。本年度の研究成果は,次のとおりである。 (1) 変形を電気的に計測できる材料として,可変抵抗発泡ゴムの連続体で構成される入力装置を設計,実装した。 (2) 入力装置の各部に設定した計測点間の電気抵抗値を,順次走査するハードウェア/ソフトウエアを設計,実装した。 (3) 入力装置が電気的連続体であるため,各部の電気抵抗値と入力装置の3次元的変形の関係は複雑となる。計測値と変形の関係を学習することにより,各部の抵抗値から入力装置に加えられた3次元的変形操作を識別する,ニューラル・ネットワークを用いたソフトウェアを設計,実装した。 (4) ニューラル・ネットワークにおいては,中間層ユニット数が多いと汎化能力が低下し,少ないと与えられた入出力間係を学習できないため,問題ごとに最適あるいはそれに近い中間層ユニット数を用いることが重要である。そのため,学習結果に対する各ユニットの寄与度に基づき,不要なユニットを削減することにより,適切な中間層ユニット数を自動的に決定する手法を導入した。 (5) 8頂点に端子をもつ立方体状の入力装置を製作し,各端子間の合計18ヶ所の電気抵抗値とそのときの立方体の変形の関係を学習させることにより,立方体のX,Y,Z各軸方向の圧縮および各軸回りのねじり操作を正しく識別できることを確認した。 (6) 同様に,板状.棒状の入力装置について,ハードウェア/ソフトウェアを大きく変更することなく.学習およびそれに基づく変形の識別が可能であることを確認した。
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[Publications] 村上存,石丸温,ファンシャオフェイ,中島尚正: "可変形物体を入力装置とする3次元形状操作インタフェース" 日本バーチャルリアリティ学会第3回大会論文集. 177-180 (1998)
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[Publications] 村上存,石丸温,ファンシャオフェイ,中島尚正: "学習機能を有する直接・直観的3次元形状操作インタフェース" 日本機械学会第8回設計工学・システム部門講演会講演論文集〔No.98-32〕. 499-502 (1998)