1999 Fiscal Year Annual Research Report
帯電粒子からなる空間電荷雲からの放電生成装置の開発
Project/Area Number |
10555085
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Research Institution | YAMAGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
東山 禎夫 山形大学, 工学部, 教授 (50144209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 俊之 山形大学, 工学部, 助手 (10282237)
八塚 京子 山形大学, 工学部, 助教授 (60210283)
浅野 和俊 山形大学, 工学部, 教授 (30007182)
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Keywords | 粉体粒子 / コロナ帯電 / 空間電荷雲 / 空間電荷放電 |
Research Abstract |
空間電荷放電現象の解明を目的として、人工的に空間電荷放電を起こすための装置の開発を行った。帯電粒子からなる空間電荷雲を生成するため、気流発生装置、粉体供給・搬送装置およびコロナ帯電装置からなる空間電荷雲生成装置を試作した。気流発生装置から3組の搬送パイプの内部に秒速40mの気流を送り、粉体供給装置から毎秒20gの粉体を一定供給する。粉体は粉体搬送パイプの出口に設置された線対円筒型コロナ帯電装置により負極性にコロナ帯電して噴出され、空間電荷雲を形成する。野外の広い空間で空間電荷雲を形成するため、粉体粒子として試験環境に影響を及ぼさない土壌改良材を使用した。幅5.4m、奥行き5.4m、高さ5.2mの空間にコロナ帯電した粉体粒子を噴出し、空間電荷雲を形成した。線対円筒電極系のコロナ帯電電極の構造と噴出方式を改良することによって、空間電荷運の電荷密度を最大100μC/m^3にまで高めることを可能にした。 生成した空間電荷雲の内部に直径100mmの接地球電極を挿入し、電極先端から電荷雲に向かって伸びる放電の様相を観測するとともに放電電流波形を測定した。電荷雲の中心部に接地電極を挿入した場合、電極先端から20cm伸びるパルス状の放電が約30ms間隔で観測され、パルス波高値は4A、パルスの長さは1μsであった。これに対し、電荷雲の外部に接地電極を置いた場合、電極先端から60cm伸びる放電が80ms間隔で観測され、パルス波高値は3A、パルスの長さは4μsであった。パルス間隔と放電電荷量は放電が進展する領域の大きさに依存し、領域が広くなるほどパルス間隔と放電電荷量が大きくなることが判明した。
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