1998 Fiscal Year Annual Research Report
大気圧非熱プラズマを用いた移動発生源用排ガス浄化技術の開発
Project/Area Number |
10555087
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清水 一男 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (90282681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西岡 正輝 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00282575)
小田 哲治 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90107532)
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Keywords | 非熱平衡プラズマ / NOx / パルスストリーマ放電 |
Research Abstract |
近年、非熱平衡プラズマを持ちいた排ガス中の環境に対する有害成分(二酸化炭素、燃料の未燃焼による炭化水素化合物、燃焼時に発生する窒素酸化物)除去が実用化に向けて研究されている。例えば大規模なプラントなどの排ガス処理で行われてきたSCR法(選択的接触還元法)などアンモニアで窒素酸化物(NOx)を中和もしくは還元する方法と組み合わせたり、炭化水素化合物(HC)を模擬ガス中に添加するなどして非熱平衡プラズマを用いた排ガス処理のエネルギ効率の改善が行われてきている。 一方、自動車などの移動排ガス発生源ではエネルギ効率の向上を図るためにアンモニア、炭化水素化合物などの添加物を車上に載せて使用することは実用的に困難である。上記の理由で三元触媒のみあるいは非熱平衡プラズマでは困難であった排ガス処理をアンモニア、炭化水素化合物などを添加することなく実行するために、三元触媒と非熱平衡プラズマの組み合わせによる排ガス処理を実験的に検討し、非熱平衡プラズマと各種触媒を組み合わせることでアンモニア、炭化水素などを添加することなく窒素酸化物の除去を行うことを明らかにした。 触媒としてNa-ZSM-5使用時には初期濃度400ppmのNOを模擬ガス温度200-300℃で70%の除去率で処理できた(無放電時)。またNa-ZSM-5あるいは三元触媒と非熱平衡プラズマの組み合わせにより、本実験を行った温度領域(100〜500℃)でNOx除去率が促進された(水蒸気10%添加時)。Cu-ZSM-5使用時には模擬排ガス温度300℃以上では非熱平衡プラズマとの組み合わせによるNOx除去率の促進は認められなかった。 NOx除去の機構として、触媒表面へのNOxの吸着が考えられるが、吸着が飽和した後も放電を行うことでNOx濃度減少が確認された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Shimizu et al.: "Effect of Catalyst and Water Vapor on Non-thermal Plasma Processing of Flue Gas" Proc.Int'l Symp.on Advanced Oxidation Technologies. 19-22 (1998)
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[Publications] K.Shimizu et al.: "Effect of Water Vapor and Hydrocarbons in Removing NOx by Using Non-thermal Plasma" IEEE/IAS Annual meeting conf.rec.1865-1870 (1998)
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[Publications] K.Shimizu et al.: "Non-thermal Plasma Processing of Flue Gas with Catalytic Reactions and Water Vapor" Proc.of ICESP Vll. 310-315 (1998)
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[Publications] T.Oda et al.: "Nitric Oxide decomposition in Air by Using Non-thermal Plasma Processing with Additives and Catalyst" IEEE Trans.on IAS. Vol.34. 268-272 (1998)
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[Publications] 小田哲治 他: "非熱平衡プラズマと触媒作用による窒素酸化物除去" 電気学会全国大会講演論文集. No.1. 214 (1998)
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[Publications] 西岡 正輝 他: "常圧付近における平行平板型DCグロー放電のヘリウムガス流速の影響" 静電気学会講演論文集. 63-64 (1998)